FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.4-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.3-RELEASE-K, 14.0-RELEASE-K から 14.1-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
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名称 | 解説 | 関連ファイル | 使用例 | 関連項目 | バグ
LOADER.EFI(8)          FreeBSD システム管理者マニュアル          LOADER.EFI(8)

名称
     loader.efi -- UEFI カーネルローダ

解説
     UEFI システムで、loader.efi は、カーネルをロードします。

     boot1.efi(8) は、loader.efi が UFS または ZFS ファイルシステム内に置かれ
     ているとき、ロードするために使用されます。代りに、efibootmgr(8) で設定さ
     れているとき、または uefi(8) で説明されているようにデフォルトのブートプロ
     グラムとして直接置かれているとき、loader.efi は、直接使用されます。システ
     ムが、bsdinstall(8) を使用して構築されるtろき、loader.efi は、直接使用さ
     れます。

   コンソールの考慮事項
     EFI BIOS は、一般的なコンソールを提供しています。loader.efi で、これは、
     console 変数を使用して ``efi'' を指定することによって選択されます。
     loader.efi は、``efi'' コンソールが何を指しているかを推測するために
     8be4df61-93ca-11d2-aa0d-00e098032b8c-ConOut UEFI 環境変数を調べます。
     loader.efi は、ConOut によって指定されたすべての位置にプロンプトとメ
     ニューを出力します。しかしながら、複数のコンソールが存在するとき、FreeBSD
     カーネルに制限があります。カーネルは、設定されたすべてのコンソールに出力
     します。プライマリコンソールのみは、rc(8) システムからログメッセージを取
     得し、geli(8) パスワードのようなプロンプトを表示します。loader.efi が最初
     にビデオデバイスを見つけるなら、loader.efi は、プライマリとしてビデオコン
     ソールを使用するようにカーネルに伝えます。同様に、シリアルデバイスが
     ConOut リストの最初にあるなら、シリアルポートは、プライマリコンソールにな
     ります。

     ConOut 変数がないなら、リアルとビデオの両方が試行されます。loader.efi
     は、ビデオのために ``efi'' (動作するか、または動作しないかもしれない) コ
     ンソールを使用し、デフォルトのボーレートで COM1 のシリアルのために
     ``comconsole'' を使用します。カーネルは、UEFI グラフィックデバイスが検出
     されるなら、ビデオコンソールをプライマリとしてデュアルコンソールを使用
     し、そうでなければ、シリアルコンソールをプライマリとして使用します。

     x86 プラットフォームで、EFI BIOS がサポートしていないとき、ローダの出力を
     シリアルポートにリダイレクトしたいなら、または EFI BIOS が出力をリダイレ
     クトしないシリアルポートであるなら、console を ``comconsole'' に設定しま
     す。デフォルトのポートは、0x3f8 の I/O アドレスがある、COM1 です。これを
     異なるポートアドレスに設定するために comconsole_port が使用されます。
     comconsole_speed は、シリアルポート (デフォルトは、9600 です) の設定に使
     用されます。console を ``efi,comconsole'' に設定するなら、EFI コンソール
     とシリアルポートの両方に出力が得られます。EFI BIOS がすでにシリアルポート
     にリダイレクトされているので、これによって文字数が 2 倍になるなら、
     console を ``efi'' に設定します。

     EFI BIOS がシリアルポートをリダイレクトするなら、使用するアドレスをカーネ
     ルに伝える必要があります。EFI は、シリアルポートを識別するために、ACPI の
     UID を使用しますが、loader.efi は、ACPI パーサがないので、それを I/O ポー
     トに変換することができません。FreeBSD カーネルは、ACPI リソースをデコード
     できる前に、コンソールを初期化します。FreeBSD カーネルは、シリアルコン
     ソールを設定するために hw.uart.console 変数を見つかります。その形式は、
     uart(4) に記述されているべきですが、記述されていません。適切なポートアド
     レスで ``io:0x3f8,br:115200'' に設定します。PCI またはメモリにマップされ
     たポートは、このマニュアルページの範囲を超えています。

     シリアルポートは、IBM PC 互換システムで、次のように割り当てられます:

           Windows       I/O ポートアドレス  代表的な FreeBSD デバイス
           COM1            0x3f8               /dev/uart0
           COM2            0x2f8               /dev/uart1
           COM3            0x3e8               /dev/uart2
           COM4            0x2e8               /dev/uart3
     しかしながら、COM3 と COM4 は、異なります。

   プライマリコンソール
     プライマリコンソールは、ブートフラグを使用して設定されます。これらのコマ
     ンド行の引数は、カーネルのために対応するフラグを設定します。これらのフラ
     グは、ローダ環境変数を ``yes'' または ``no'' に設定することによって制御す
     ることができます。ブートフラグは、コマンド行で boot コマンドに設定されま
     す。カーネル内で、RB_ フラグは、振る舞いを制御するために使用され、アーキ
     テクチャに特有の方法で、この文書でカバーされていない振る舞いを発見を手助
     けするために含まれています。

           ブートフラグ ローダ変数         カーネル RB_ フラグ
           -a           boot_askme         RB_ASKNAME
           -c           boot_cdrom         RB_CDROM
           -d           boot_ddb           RB_KDB
           -r           boot_dfltroot      RB_DFLTROOT
           -D           boot_multiple      RB_MULTIPLE
           -m           boot_mute          RB_MUTE
           -g           boot_gdb           RB_GDB
           -h           boot_serial        RB_SERIAL
           -p           boot_pause         RB_PAUSE
           -P           boot_probe         RB_PROBE
           -s           boot_single        RB_SINGLE
           -v           boot_verbose       RB_VERBOSE
     そして、次のフラグは、プライマリコンソールを決定します:

           フラグ   Kernel フラグ   Kernel コンソール  プライマリコンソール
           none     0               Video              Video
           -h       RB_SERIAL       Serial             Serial
           -D       RB_MULTIPLE     Serial, Video      Video
           -Dh      RB_SERIAL | RB_MULTIPLE            Serial,
                                                                          Video      Serial

     loader.efi は、キーボードが接続されているなら、ビデオコンソールを使用し、
     そうでなければ、シリアルコンソールを使用するプローブ -P 機能を実装してい
     ません。

   ステージングスロップ (staging slop)
     カーネルは、メモリを確認するためにファームウェアメモリマップテーブルを解
     析しなければなりません。これを行うためにメモリを割り付けなければならない
     ので、loader.efi は、カーネルがメモリアロケータをブートストラップするため
     に (カーネル、モジュール、とメタデータ) をロードするすべての後に、
     ``slop'' と呼ばれる追加のメモリが利用可能であることを保証します。

     デフォルトで、amd64 は、8MB を予約します。staging_slop コマンドは、slop
     サイズを調整するために許可します。単一の引数、バイト単位の slop のサイ
     ズ、を取ります。

   amd64 ノーコピー (Nocopy)
     loader.efi は、カーネルを 4GB 未満の 2MB に整列されたメモリにロードしま
     す。UEFI ファームウェアは、実行時に使用するために任意のメモリを予約するの
     で、固定アドレスにロードすることはできません。FreeBSD 13.1 より前に、カー
     ネルは、正確に 2MB でロードする古い BIOS ブートプロトコルを保持していま
     す。そのようなカーネルは、起動する前に、ロードされた位置から 2MB にコピー
     しなければなりません。copy_staging コマンドは、古いカーネルのために、この
     コピーを有効にするために使用されます。次の 1 つを指定する単一の引数を取り
     ます。

     disable  ステージング領域の 2M へのコピーを強制的に無効にします。

     enable   ステージング領域の 2M へのコピーを強制的に有効にします。

     auto     非 2M 物理ベースからのブートストラップのカーネルのケーパビリティ
              に基づいて振る舞いを選択します。カーネルは、シンボル kernphys を
              エクスポートすることによって、このケーパビリティを報告します。

     arm64 ローダは、始まりから `nocopy' モードで動作しているので、そのプラッ
     トフォームには copy_staging コマンドはありません。riscv、32 ビット arm と
     arm64 は、常に 2MB に整列された位置にロードされるので、copy_staging を提
     供しません。

           注意. i386 と amd64 の BIOS ローダは、物理アドレス 2M から開始する
           ステージング領域を置き、低位 1G に対して同一のマッピングでページン
           グを有効にします。loader.efi の最初のポートは、ローダ/カーネルハン
           ドオフプロトコルとカーネルページテーブルのブートストラップの変更を
           避けるために、カーネルに制御を渡すための同じスキームに従います。

           このアプローチは、UEFI ファームウェアが独自のニーズのために任意のメ
           モリを解放するので、UEFI 仕様と互換性がなく、実際問題として、多くの
           ボードで問題が発生します。loader.efi のようなアプリケーションは、
           ブートインタフェースを使用して明示的に割り付けられたメモリのみを使
           用しなければなりません。また、元の方法は、UEFI 実行時インタフェース
           データを破壊する可能性があます。

           最終的に、loader.efi とカーネルは、この問題を回避するために改善され
           ました。

   amd64 の障害
     x86 保護モードで実行されるので、loader.efi の amd64 バージョンは、プログ
     ラマのミスとメモリの破損のために CPU 障害の影響を受けやすくなっています。
     このような障害のデバッグを容易にするために、amd64 loader.efi は、障害の発
     生時の CPU 状態の詳細な報告を提供することができます。

     grab_faults コマンドは、IDT の障害のハンドラを直接インストールし、UEFI デ
     バッグインタフェース
     EFI_DEBUG_SUPPORT_PROTOCOL.RegisterExceptionCallback() の使用を回避しま
     す。そのインタフェースは、UEFI 環境の高度なデバッガで利用可能なままです。
     ungrab_faults コマンドは、障害ハンドラのアンインストールを試み、TSS と
     IDT CPU テーブルをインストール前の状態に戻します。fault コマンドは、ud2
     プロセッサ命令を実行することによって、テスト目的のために loader.efi 環境
     に障害を生成します。

関連ファイル
     /boot/loader.efi  システム内の UEFI カーネルローダの位置。

   EFI システムパーティション
     loader.efi は、次の位置の 1 つの ESP (EFI System Partition) にインストー
     ルされます:

     efi/boot/bootXXX.efi    EFI ローダのためのデフォルトの位置 (`XXX' を置き
                             換える値については、uefi(8) を参照してください)。

     efi/freebsd/loader.efi  FreeBSD EFI ローダのために特別に予約された位置。

     ESP マウントポイントのデフォルトの位置は、hier(7) に文書化されています。

使用例
   ESP  loader.efi を更新する
     次の例は、ESP で新しい loader.efi をインストールする方法を表示していま
     す。

     最初に、タイプ ``efi'' のパーティションを探します:

           # gpart list | grep -Ew '(Name|efi)'
           1. Name: nvd0p1
              type: efi
           2. Name: nvd0p2
           3. Name: nvd0p3
           4. Name: nvd0p4
           1. Name: nvd0

     このシステムの ESP の名前は、nvd0p1 です。

     次に、ESP をマウントし、FreeBSD EFI ローダのために予約された特別な場所に
     loader.efi をコピーし、終了するとアンマウントします:

           # mount_msdosfs /dev/nvd0p1 /boot/efi
           # cp /boot/loader.efi /boot/efi/efi/freebsd/loader.efi
           # umount /boot/efi

関連項目
     loader(8), uefi(8)

バグ
     ConOut 変数が設定されていないシステムは、標準に準拠しておらず、予期しない
     結果になるかもしれません。

     x86 でないシリアルコンソールの処理は、さらに混乱を招き、文書化も不十分で
     す。

     シリアルポートの速度が設定されていないとき、9600 が使用されます。そうでな
     ければは、速度がデフォルトから変更されていないので、通常、結果は、115200
     になります。

FreeBSD 13.2                   September 4, 2022                  FreeBSD 13.2

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