日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。
4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.4-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.3-RELEASE-K, 14.0-RELEASE-K から 14.1-RELEASE-K は、全翻訳済み)
13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。
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GROFF_FONT(5) GROFF_FONT(5) 名称 groff_font - groff のデバイスとフォントを記述するファイルの書式 解説 groff のフォントの書式は、ditroff のフォントの書式に対し、ほぼスーパ セットになっています。name というデバイス用のフォントファイルは、 devname というディレクトリに納められます。ファイルには、2 つの種類があ ります: それは、DESC と呼ばれるデバイス記述ファイルと、各フォント F ご とに存在する F と呼ばれるフォントファイルです。これらはテキストファイル で、ditroff のフォントの書式とは異なり、対応したバイナリフォーマットは ありません。 DESC ファイルの書式 DESC ファイルは、以下の形式の行を含んでいます: 後から出てきた項目は、そ れ以前の値を上書きします。 charset この行とその後に続くファイル内の行はすべて無視されます。これは下 位互換性のために残されています。 family fam デフォルトのフォントファミリは、fam です。 fonts n F1 F2 F3...Fn フォント F1...Fn がフォント位置 m+1,...,m+n にマウントされます。 ここで m は、スタイル数です。このコマンドは複数行にわたって続け ることができます。0 というフォント名を指定すると、対応するフォン ト位置にはフォントはマウントされません。 hor n 水平解像度は、n マシン単位です。 image_generator string grohtml のためだけに必要です。PostScript 入力から PNG イメージを 生成するプログラムを指定します。GNU/Linux の下では、通常 gs です が、他のシステム (特に cygwin) の下では、別の名前に設定されるか もしれません。 paperlength n 出力メディアの、マシン単位での物理的な垂直方向の長さです。これ は、troff 自体ではなく、出力デバイスによって使用されます。この項 目の使用はお勧めしません。代わりに papersize を使用してくださ い。 papersize string 紙サイズを選択します。string に有効な値は、ISO の紙タイプである A0-A7, B0-B7, C0-C7, D0-D7, DL と、US で使われている紙タイプであ る letter, legal, tabloid, ledger, statement, executive, com10, monarch です。string が定義済みの紙タイプであった場合、大文字小 文字は重要ではありません。別の指定方法として、string にはファイ ル名 (例えば `/etc/papersize') を指定できます。このファイルを オープンできると、groff は、最初の行を読み込み、上記の紙サイズを 検査します。最後の方法としては、string には length,width (コンマ の前後に空白は入れられません) の書式で、自由に紙サイズを指定でき ます。length と width のどちらにも、単位がついてなければなりませ ん。有効な値は、インチを表す 'i'、センチメートルを表す 'c'、ポイ ントを表す 'p'、パイカを表す 'P' です。例: 12c,235p。数字から始 まる引数は、常に自由な紙サイズ指定の書式として扱われます。 papersize は、出力メディアの垂直方向と水平方向の両方の長さを設定 します。 2 つ以上の引数を指定することもできます。groff は、左から右へ走査 し、最初の有効な指定を使用します。 paperwidth n 出力メディアの、マシン単位での物理的な水平方向の長さです。この項 目の使用はお勧めしません。代わりに papersize を使用してくださ い。これは、troff 自体ではなく、出力デバイスによって使用されま す。 pass_filenames troff がドライバに対して、処理しているソースファイル名を伝えるよ うにします。これは、別の tcommand にて実現されます: F filename。 postpro program program を後処理プログラムとして使用します。 prepro program program をプリプロセッサとして呼び出します。 print program program を、印刷用のスプーラプログラムとして使用します。省略され た場合、groff の -l と -L オプションは無視されます。 res n 1 インチあたりのマシン単位は、n です。 sizes s1 s2...sn 0 デバイスが、s1, s2,...sn スケールドポイントのフォントを持つこと を表します。大きさのリストは、0 で終らなければなりません。各 si は、大きさの範囲 m-n と指定することもできます。リストは複数行に わたって続けることも可能です。 sizescale n ポイント数への倍率を指定します。デフォルトの値は、1 です。1 ス ケールドポイントは、1 ポイント/n と等しくなります。unitwidth コ マンドと sizes コマンドへの引数は、スケールドポイントで指定され ます。 styles S1 S2...Sm 先頭 m 個のフォント位置が、スタイル S1...Sm に関連づけられます。 tcommand 後処理プログラムが t と u の出力コマンドを扱えることを表します。 unitwidth n ポイントサイズが n スケールドポイントのフォントに対して、フォン トファイル中の数量をマシン単位で与えます。 unscaled_charwidths フォントを取り扱うモジュールが、常に固定の文字幅を返すようにしま す。grohtml デバイスのために必要です。 use_charnames_in_special このコマンドは、特殊コマンドにおいて、名前の付いている文字を troff がエンコードすべきであることを指定します。 vert n 垂直解像度は、n マシン単位です。 res, unitwidth, fonts, sizes の行は必須です。DESC ファイル中のすべての コマンドが、troff 自体で使用されるわけではありません。いくつかのキー ワードは、(付加的なものでさえも)、後処理プログラムによって、デバイスに 関する任意の情報を保持しておくために使用されます。 次に示すのは旧式のキーワードであり、groff が認識はしますが、完全に無視 するもののリストです: spare1, spare2, biggestfont。 フォントファイルの書式 フォントファイルには、2 つのセクションがあります。最初のセクションは、 空白で区切られた単語が並んだ一連の行からなります。行の最初の単語はキー で、以降の単語はそのキーに対する値となります。 ligatures lig1 lig2...lign [0] 文字 lig1, lig2, ..., lign は、合字 (リガチャ; ligature) です。 合字には、ff, fi, fl, ffi, ffl が使用可能です。下位互換性のため に、合字のリストは、0 で終ってもかまいません。合字のリストは複数 行にわたってはいけません。 name F フォントの名前は、F です。 slant n フォントの文字が n 度傾斜していることを表します (正の値は進行方 向を意味します)。 spacewidth n 空白の通常の幅は、n です。 special フォントは、特殊です。これは、現在のフォントに存在しない文字が要 求された場合、マウントされているすべての特殊フォントが検索される ことを示しています。 他のコマンドは、troff には無視されますが、後処理プログラムによって、 フォントに関する任意の情報をフォントファイルに保持しておくために使用さ れるかもしれません。 最初のセクションには、# 文字で始まり行末まで続くコメントを入れることが できます。 2 番目のセクションには、1 つか 2 つのサブセクションが含まれます。 charset サブセクションは必須で、kernpairs サブセクションはオプションで す。これらのサブセクションは任意の順番で書くことができます。各サブセク ションは、サブセクション名のみからなる行から始まります。 単語 charset によって charset サブセクションが開始されます。charset 行 には一連の行が続きます。各行は、1 文字の情報を提供します。行は空白かタ ブにより区切られたいくつかのフィールドからなります。書式は、 name metrics type code [entity_name] [-- comment] で、name は、文字を識別します: name が単一の文字 c ならば、それは、 groff の入力文字 c を表します。\c という形式で c が単一の文字なら、特殊 文字 \[c] を表します。それ以外は、groff の入力文字 \[name] を表します。 これが厳密に 2 文字の xx ならば、\(xx として入力されます。単一の特殊文 字は、\c のように利用できないことに注意してください。唯一の例外は、`\-' で、これは、`\[-]' と同一です。--- という name は特別で、その文字に名前 が無いことを表します。そのような文字は、troff 中でエスケープシーケンス \N によってのみ使われます。 groff は、8 ビット文字に対応していますが、いくつかのユーティリティで は、8 ビット文字を扱うのが困難です。このような理由から、文字コードが n である単一の文字と等価な charn という表記法が存在します。例えば、 char163 は、文字コード 163 の文字と等価であり、これは、ISO Latin-1 で英 国ポンド記号を表します。 type フィールドは文字の種類を示します: 1 は、descender (ベースラインより下にはみ出した部分) を持つ文字で あることを表します。例えば p があてはまります。 2 は、ascender (x の高さより上に出る部分) を持つ文字であることを表 します。例えば b があてはまります。 3 は、ascender と descender の両方を持つ文字であることを表します。 例えば ( があてはまります。 code フィールドは、後処理プログラムが文字を印字するために使うコードを示 します。\N というエスケープシーケンスにより、このコードを使って groff に文字を入力することもできます。code はどんな整数でもかまいません。0 か ら始まると 8 進数として扱われ、0x や 0X で始まると 16 進数として扱われ ます。しかし、エスケープシーケンス \N は、10 進整数しか受け付けないこと に注意してください。 entity_name フィールドは、グリフを識別する ASCII 文字列を与えます。この グリフは、後処理を行うプログラムが文字の印刷に使用します。このフィール ドは省略可能であり、html ドライバが文字集合をエンコード可能とするために 導入されました。例えば、文字 `\[Po]' は、html 4.0 では、`£' と表 現されます。 行の code フィールド以降と、`--' の後ろは、すべて無視されます。 metrics フィールドの形式は次のようになります (これは、1 行に書きます が、ここでは読みやすさのために行を分けています): width[,height[,depth[,italic-correction [,left-italic-correction[,subscript-correction]]]]] サブフィールド間には空白を入れてはいけません。サブフィールドが存在しな い場合は、0 として扱われます。サブフィールドは全て 10 進数の整数で指定 されます。対応するバイナリフォーマットが存在しないので、ditroff のよう にこれらの値を char 型変数の範囲に合わせる必要はありません。サブフィー ルド width では文字の幅を指定します。サブフィールド height では文字の高 さを指定します (上が正)。文字がベースラインよりも上にいかない場合、負の 高さを持つのではなく高さが 0 であるとします。サブフィールド depth では 文字の深さを指定します。これはベースラインから文字の一番下までの長さで す (下が正)。文字がベースラインより下に出ていない場合、負の深さを持つの ではなく深さが 0 であるとします。サブフィールド italic-correction で は、直後にローマンフォントの文字が続く時に、文字の後に加えられる空白の 量を指定します。サブフィールド left-italic-correction では、直前にロー マンフォントの文字がある時に、文字の前に加えられる空白の量を指定しま す。サブフィールド subscript-correction では、添字 (subscript) を加える 際に文字の後に加えられる空白の量を指定します。これはイタリック補正 (上 記の italic-correction) よりは少なくなければなりません。 charset セクション内では、以下のような書式の行も可能です name " これは、name が前の行で言及した文字の別名であることを表します。 kernpairs セクションは、kernpairs という単語から始まります。このセク ションは以下のような書式の行からなります: c1 c2 n 文字 c1 が文字 c2 の次に現れる時には、それらの間の空白に n を加えること を意味します。kernpairs セクションのほとんどのエントリは、n に負の値を 持つことになります。 関連ファイル /usr/share/groff_font/devname/DESC デバイス name 用のデバイス記述ファイル /usr/share/groff_font/devname/F デバイス name のフォント F 用のフォントファイル 関連項目 groff_out(5), troff(1) Groff Version 1.19.2 4 September 2005 GROFF_FONT(5)