FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.4-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.3-RELEASE-K, 14.0-RELEASE-K から 14.1-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | 解説 | GROFF 言語 | 中間出力フォーマット | 非互換性 | 作者 | 関連項目
GROFF_DIFF(7)                                                    GROFF_DIFF(7)



名称
       groff_diff - GNU troff と古典的な troff の間の差異

解説
       このマニュアルページは、groff、GNU roff テキスト処理システム、と、
       OsannaKernighan によって Troff User's Manual (Troff ユーザーズマ
       ニュアル) で文書化されて、1970 年代に自由に利用可能な Unix 7 の古典的な
       roff フォーマッタの間の言語の差異について記述します。これは、(troff 出
       力の) 中間の出力フォーマットと同様に roff 言語も含みます。

       セクション関連項目に、古典的な roff と現代の groff 文書の両方へのポイン
       タを示します。

GROFF 言語
       このセクションでは、古典的な Unix 7 troff と比較される groff のすべての
       追加の機能が、詳細に説明されます。

   長い名前
       数レジスタ、フォント、文字列/マクロ/ディバージョン (配置転換)、特別の文
       字 (グリフ) および色の名前は任意の長さにすることができます。エスケープ
       シーケンスでは、2 文字の名のための古典的な (xx コンストラクション (構
       築) に加えて任意の長さの名のための [xxx] を使用することができます。訳
       注) グリフ:象形文字の記号。

       \[xxx] xxx と呼ばれる特別の文字 (グリフ) を印刷します。

       \[comp1 comp2 ...]
              複数の構成要素から成る複合グリフを印刷します。例: `\[A ho]' は最
              後にグリフ名 `u0041_0328' にマップされるオゴネクを使う大文字 A
              です。複合グリフのグリフ名はどのように構築されるかの詳細について
              は、groff info ファイルを参照してください。複合グリフ名が使用さ
              れたグリフ名の構成要素のリストのためには、groff_char(7) を参照し
              てください。訳注) オゴネク:ラテン文字の母音字の下に付いて発音の
              区別を表す小さなかぎ型の記号。

       \f[xxx]
              フォント xxx を設定します。さらに、\f[] は、\fP, と等しい新しい
              シンタックスです。すなわち、前のフォントに戻ります。

       \*[xxx arg1 arg2 ...]
              引数として arg1, arg2, ... をとって、文字列 xxx を挿入します。

       \n[xxx]
              数レジスタ xxx を挿入します。

   小数ポイントサイズ
       sizescaleDESC ファイル (デフォルトでは、1) で指定される場合、スケー
       ル (基準) ポイントは、1/sizescale ポイントと等しくなります。sizescale
       によって増加する効果がある新しい単位指定子 z があります。troff 中のリク
       エストとエスケープシーケンスは、スケールポイントのユニット (単位) とし
       てポイントサイズを表わす引数を解釈します。しかし、それらは、z のデフォ
       ルトの単位指定子を使用して、個別のそのような引数を評価します。このよう
       に扱われる引数は、ps リクエストへの引数、cs リクエストへの 3 番目の引
       数、tkf リクエストへの 2 番目と 4 番目の引数、\H エスケープシーケンスへ
       の引数、およびそれらの引数として数式をとる \s エスケープシーケンスの変
       形です。

       例えば、sizescale が 1000 であると仮定します。そのとき、スケールポイン
       トはミリポイント (millipoint) と等価になります。.ps 10.25 の呼び出し
       は、.ps 10.25z と等価で、したがって、10.25 ポイントと等しい、10250 ス
       ケールポイントにポイントサイズを設定します。

       数レジスタ \n[.s] は、10 進小数としてポイントでポイントサイズを返しま
       す。さらに、スケールポイントでポイントサイズを返す、新しい数レジスタ
       \n[.ps] があります。

       デフォルトの単位指定子が u でも z でもない、数式の中で z 単位指定子を使
       用することは意味をなしません。したがって、troff はこれを認めません。同
       様に、デフォルトの単位指定子が z だった、数式の中で z または u 以外の単
       位指定子を使用することは意味をなしません。したがって、troff は同様にこ
       れを認めません。

       スケールポイントのユニット (単位) の数によって増加するさらに新しい単位
       指定子 s があります。そのように、例えば、\n[.ps]s は、1m と等しくなりま
       す。sz 単位指定子を混同しないように気を付けてください。

   数式
       空白は括弧内の数式で許されます。

       M は、em の 100 分の 1 のスケールを示します。f は、defcolor リクエスト
       で色定義のための分数を提供する 65536 ユニットのスケールを示します。例え
       ば、0.5f = 32768u。

       e1>?e2 e1e2 の最大値。

       e1<?e2 e1e2 の最小値。

       (c;e)  デフォルトの単位指定子として c を使用して e を評価する。c が不足
              する場合、e の評価で単位指定子を無視します。

   新しいエスケープシーケンス
       \A'anything'
              これは、anything が、文字列、マクロ、ディバージョン (分岐)、数レ
              ジスタ、環境、フォントまたは色の名前として受け付けられるかそうで
              ないかに依存して、それぞれ 1 または 0 に展開します。anything が
              空の場合、それは、0 を返します。利用者が、ある種の連想テーブル中
              のユーザ入力を検索したい場合に便利です。

       \B'anything'
              これは、anything が有効な数式かそうでないか依存して、それぞれ 1
              または 0 に展開します。anything が空の場合、それは、0 を返しま
              す。

       \C'xxx'
              xxx で指定されるグリフを植字します。通常は、\[xxx] を使用するこ
              とはより便利です。しかし、\C は、それは、UNIX の最近のバージョン
              と互換性をもち、互換性モードで利用可能であるという利点がありま
              す。

       \E     これはエスケープ文字と等価ですが、コピーモードで解釈されません。
              例えば、始めと終りのスーパスクリプト記述の文字列は次のように定義
              することができます。

                     .ds { \v'-.3m'\s'\En[.s]*6u/10u'
                     .ds } \s0\v'.3m'

              \E の使用は、\*{ が、(例えばマクロ引数の中で使用されることによっ
              て) コピーモードで解釈されても、これらの定義が働くことを保証しま
              す。

       \Ff
       \F(fm
       \F[fam]
              フォントファミリを変更します。これは、fam リクエストと同じです。
              \F[] は、前の色に切り替えます。(\FP は働かないことに注意してくだ
              さい。それは代わりにフォントファミリ `P' を選びます。)

       \mx
       \m(xx
       \m[xxx]
              描画する色を設定します。\m[] は前の色に切り替えます。

       \Mx
       \M(xx
       \M[xxx]
              \D'...'  コマンドで描かれた塗りつぶしオブジェクトのための背景色
              を設定します。\M[] は前の色に切り替えます。

       \N'n'  現在のフォントのインデックス n でグリフを植字します。n は任意の
              整数です。ほとんどのデバイスは、0 と 255 の間のインデックスでグ
              リフを単に持っています。現在のフォントがそのコードのグリフを含ん
              でいない場合、特別のフォントは、検索されません。\N エスケープ
              シーケンスは、char リクエストと共に便利に使用することができま
              す。例えば、

                     .char \[phone] \f(ZD\N'37'

              各グリフのインデックスは、charset コマンドの後で、フォント記述
              ファイルの第 4 のカラムで与えられます。--- の名前の使用により
              フォント記述ファイルに無名のグリフを含むことが可能です。\N エス
              ケープシーケンスはこれらを使用するただ一つの方法です。

       \On
       \O[n]  troff の出力を抑制します。エスケープ \02, \O3, \O4, \O5 は、
              grohtml によって内部使用のために意図されます。

              \O0    エスケープが外部のレベル (\O3\O4 を参照) に生じるなら
                     ば、任意の ditroff グリフがデバイスドライバに発行しないよ
                     うに無効にします。

              \O1    エスケープが外部のレベルに生じるならば、グリフの出力を可
                     能にします。

                     \O0\O1 はさらにレジスタ \n[opminx], \n[opminy],
                     \n[opmaxx], \n[opmaxy] を -1 にリセットします。これらの 4
                     つのレジスタは、すべての書き込みグリフを取り囲むボックス
                     の角の左上と右下をマークします。

              \O2    エスケープが外部のレベルに生じるならば、グリフの出力を可
                     能にし、さらにページ数と \O への最後の呼び出し以来、以前
                     に書き込まれたグリフを取り囲む 4 つのレジスタを stderr に
                     書き込みます。

              \O3    入れ子にするレベルを始めます。開始時では、troff は外部の
                     レベルにあります。これは、本当にイメージを生成する間に
                     grohtml のための内部メカニズムです。それらは、PNG フォー
                     マットでイメージを生成する postscript デバイスと
                     ghostscript への troff を介して troff ソースを走らせるこ
                     とにより生成されます。(ページ境界をまたがるイメージの可能
                     性を減らすために) デバイスが html でない場合、\O3 エス
                     ケープは新しいページを開始します。

              \O4    入れ子にするレベルを終ります。

              \O5[Pfilename]
                     このエスケープは、grohtml 詳細です。このエスケープが外部
                     の入れ子にするレベルに生じるならば、filename を stderr に
                     書き込みます。イメージの位置 P は指定されなければなりませ
                     ん。そして、l、r、c、i (左、右、中央、インライン) のうち
                     の 1 つでなければなりません。filename は、次のインライン
                     のイメージの生成に関係しています。

       \R'name +-n'
              これは次と同じ効果があります。

                     .nr name +-n

       \s(nn
       \s+-(nn
              nn ポイントにポイントサイズを設定します。nn は正確に 2 桁でなけ
              ればなりません。

       \s[+-n]
       \s+-[n]
       \s'+-n'
       \s+-'n'
              n スケールポイントにポイントサイズを設定します。n は、z のデフォ
              ルト単位指定子の数式です。

       \Vx
       \V(xx
       \V[xxx]
              getenv(3) によって返されるように、環境変数 xxx の内容を改ざんし
              ます。\V はコピーモードで解釈されます。

       \Yx
       \Y(xx
       \Y[xxx]
              これは、\X'\*[xxx]' とほぼ等価です。しかしながら、文字列かマクロ
              xxx の内容は解釈されません。さらに、それは、xxx がマクロとして定
              義されており、そしてそのため改行を含んでいることを許されます (そ
              れは、\X への引数のために改行を含むことは許されません)。改行を含
              むことは、UNIX troff 出力フォーマットに対する拡張を要求し、この
              拡張のことを知らないドライバを混乱させます。

       \Z'anything'
              anything を印刷して、水平位置および垂直位置を復元します。
              anything はタブまたはリーダ (先頭) を含めません。

       \$0    現在のマクロが呼び出された名前。als リクエストはマクロに 2 つ以
              上の名前を持つことができます。

       \$*    マクロか文字列では、空白によって分離されたすべての引数の連結。

       \$@    マクロか文字列では、各々ダブルクォートによって囲まれ、空白によっ
              て分離されたすべての引数の連結。

       \$(nn
       \$[nnn]
              マクロか文字列では、これは、nn-th か nnn-th 引数を与えます。マク
              ロと文字列は無制限に多くの引数を持つことができます。

       \?anything\?
              ディバージョンで使用された時、これはディバージョン中の anything
              を透過的に埋め込みます。anything はコピーモードで読み込まれま
              す。ディバージョンが再読み込みされる時、anything は解釈されま
              す。anything は改行を含めません。利用者がディバージョン中に改行
              を埋め込みたい場合は、\! を使用してください。エスケープシーケン
              ス \? はさらにコピーモードで認識され、1 つの内部コードに変えられ
              ます。anything を終了するのはこのコードです。したがって

                     .nr x 1
                     .nf
                     .di d
                     \?\\?\\\\?\\\\\\\\nx\\\\?\\?\?
                     .di
                     .nr x 2
                     .di e
                     .d
                     .di
                     .nr x 3
                     .di f
                     .e
                     .di
                     .nr x 4
                     .f

              4 を印刷します。

       \/     これは、次のグリフがローマン体のグリフである場合、そのグリフと次
              のグリフの間の間隔が正確となるように、前のグリフの幅を増加させま
              す。間に入る空白のないローマン体のグリフが直ちにイタリック体のグ
              リフに続く場合は常に、このエスケープシーケンスを使用することはよ
              い考えです。

       \,     これは、前のグリフがローマン体のグリフである場合、そのグリフと前
              のグリフの間の間隔を修正するように、次のグリフの間隔を修正しま
              す。間に入る空白のないイタリック体のグリフが直ちにローマン体のグ
              リフに続く場合は常に、このエスケープシーケンスを使用することはよ
              い考えです。

       \)     文の終りを認識する目的のために透過的な cflags リクエストで宣言さ
              れた文字のように振る舞うことを除いて \& に似ています。

       \~     これは、行が調節される場合、正常な中間の単語間隔のように伸びる分
              割できない空白を生成します。

       \:     これは、0 幅ブレーク (分割) ポイントの挿入となります。それは、単
              語内でソフトハイフン文字の挿入のない \% と等しくなります。

       \#     次の改行を含んですべてが無視されます。これはコピーモードで解釈さ
              れます。それは、その \" が終了する改行を無視しないことを除いて、
              \" に似ています。

   新しいリクエスト
       .aln xx yy
              yy と命名される数レジスタオブジェクトのための別名 xx 作成しま
              す。新しい名前と古い名前は正確に同等になります。yy が未定義の場
              合、タイプ reg の警告が生成され、リクエストは無視されます。

       .als xx yy
              リクエスト、文字列、マクロまたは yy と命名されるディバージョンオ
              ブジェクトのための別名 xx を作成します。新しい名前と古い名前は正
              確に同等 (それはソフトリンクではなくハードリンクに類似していま
              す) になります。yy が未定義の場合、タイプ mac の警告が生成され、
              リクエストが無視されます。de, am, di, da, ds, as リクエストは、
              マクロ、ディバージョンまたは文字列ディバージョンの名前が現在未定
              の場合、あるいはそれがリクエストであると定義される場合、新しいオ
              ブジェクトを単に作成します。通常、それらは、既存のオブジェクトの
              値を修正します。

       .am1 xx yy
              .am に似ていますが、互換性モードは実行の間はスイッチを切られま
              す。より正確に言えば、`互換性保存' トークンはマクロの追加の始め
              に挿入され、そして 1 つの`互換性復元' トークンは終わりで挿入され
              ます。結果として、リクエスト am, am1, dede1 は、互換性保存/
              復元トークンが .am1.ds1 によって定義されたマクロの部分のみに
              影響するので、自由に混ぜ合わせることができます。

       .ami xx yy
              マクロを間接的に追加します。dei リクエストのより詳細については下
              記を参照してくだい。

       .ami1 xx yy
              ami リクエストと同じですが、互換性モードは実行の間にオフに切り替
              えられます。

       .as1 xx yy
              .as に似ています。しかし、互換性モードは拡張中にスイッチを切られ
              ます。具体的には、`互換性保存' トークンは文字列の始めに挿入さ
              れ、`互換性復元' トークンは終わりに挿入されます。結果として、互
              換性保存/回復トークンは、as1ds1 によって定義された (部分) 文
              字列にのみ影響するので、リクエスト as, as1, ds, ds1 は、自由に混
              ぜ合わせることができます。

       .asciify xx
              このリクエストは、xx が再読み込みされる時、xx へフォーマットされ
              ディバージョンされた ASCII と空白文字 (と、いくつかのエスケープ
              シーケンス) が、通常の入力文字のように扱われるように、ディバー
              ジョン xx を `アンフォーマット' します。.writem リクエストと関連
              するディバージョンに役立ちます。さらに、それはグロスハックのため
              に使用することができます。例えば、これは

                     .tr @.
                     .di x
                     @nr n 1
                     .br
                     .di
                     .tr @@
                     .asciify x
                     .x

              レジスタ n に 1 を設定します。グリフ情報 (フォント、フォントサイ
              ズなど) が保存されないことに注意してください。.unformat を代わり
              に使用してください。

       .backtrace
              stderr に入力スタックのバック (逆) トレースを印刷します。

       .blm xx
              xx に空白行マクロを設定します。空白行マクロがある場合、通常の
              troff 振る舞いの代わりに空白行に遭遇する時、それが呼び出されま
              す。

       .box xx
       .boxa xx
              これらのリクエストは、部分的に詰められたラインがディバージョン
              (すなわち、ディバージョンは、常に新しい行で始まります) の一部に
              ならないという例外を除いて dida リクエストに似ています。しか
              し、ディバージョンからおそらく来る部分的に詰められた行を廃棄し
              て、ディバージョンを終了した後に復元されます。

       .break while ループから抜け出ます。詳細につては、whilecontinue リク
              エストを参照してください。br リクエストとこれを混同しないように
              気を付けてください。

       .brp   これは、\p と同じです。

       .cflags n c1 c2...
              文字 c1, c2,... は、n によってプロパティ (特性) が決定されます。
              n は次で論理和 (OR) されます。

              1      文字は文 (最初に文字 .?! は、このプロパティを持っていま
                     す) を終了します。

              2      行は、文字 (最初に、文字はこのプロパティを持っていません)
                     の前に分割 (ブレーク) することができます。もし双方の文字
                     が両方とも 0 でないハイフンコードを持たなければ、行はこの
                     プロパティで文字で分割 (ブレーク) しません。

              4      行は、文字 (最初に、文字 -\[hy]\[em] はこのプロパティを
                     持っています) の後に分割することができます。もし双方の文
                     字が両方とも 0 でないハイフンコードを持たなければ、行はこ
                     のプロパティで文字を分割しません。

              8      その文字は、水平に (最初に文字
                     \[ul]\[rn]\[ru]\[radicalex]\[sqrtex] はこのプロパティを
                     持っています) オーバラップします。

              16     その文字は、垂直に (最初に、文字 \[br] はこのプロパティを
                     持っています) オーバラップします。

              32     もし改行または 2 つの空白が続けば、このプロパティを備えた
                     いくつもの文字が継続する文の終了の文字は、文の終りとして
                     扱われます。言いかえれば、その文字は文の終りの認識には透
                     過的です。これは、TeX (最初に文字 "')]*\(dg\(rq はこのプ
                     ロパティを持っています) で 0 スペースファクタを持っている
                     のと同じことです。

       .char c string
              string となるグリフ c を定義します。グリフ c を印刷する必要があ
              るごとに、string は一時的環境の中で処理され、結果は単一のオブ
              ジェクトへ切り上げられます。互換性モードはオフにされ、string が
              処理されている間に、エスケープ文字は、\ に設定されます。エンボー
              ディング、定数間隔またはトラックカーニングは、string 中の個別の
              グリフにではなくこのオブジェクトに適用されます。訳注: カーニング
              は、lf のように幅が異なるフォントの文字間が一定になるように通常
              より詰めること。

              このリクエストによって定義されたグリフは、ちょうど出力デバイスに
              よって提供される正常なグリフのように使用できます。特に他の文字
              は、tr リクエストでそれに変換することができます。それは、lc リク
              エストによってリーダ文字になることができます。繰り返されたパター
              ンは、\l\L エスケープシーケンスを使用して、文字で描画するこ
              とができます。hcode リクエストが文字ハイフンコードを与えるために
              使用される場合、文字を含んでいる単語は正確にハイフンで結ぶことが
              できます。

              特別の反再帰機能があります: グリフの定義内のグリフの使用は、char
              で定義されない正常なグリフのように扱われます。

              グリフ定義は、rchar リクエストで削除することができます。

       .chop xx
              マクロ、文字列またはディバージョン xx から最後の要素を切り取りま
              す。これは、文字列として挿入されるディバージョンの終りから改行を
              取り除くのに役立ちます。

       .close stream
              stream; で指定されたストリームをクローズします。stream はもはや
              write リクエストへの受け付け可能な引数になりません。open リクエ
              ストを参照してください。

       .composite glyph1 glyph2
              それが 2 つ以上のコンポーネントで \[...] の中で使用される場合、
              グリフ名 glyph1 をグリフ名 glyph2 にマップします。

       .continue
              while ループの現在の反復を終了します。whilebreak リクエスト
              を参照してください。

       .color n
              n が 0 でないか不足している場合、色 (これがデフォルトです) を有
              効にし、そうでなければそれらを無効にします。

       .cp n  n が 0 でないか不足している場合、互換性モードを有効にし、そうで
              なければそれを無効にします。互換性モードにおいて、長い名前は認識
              されません。また、長い名前によって引き起こされる非互換性は発生し
              ません。

       .defcolor xxx scheme color_components
              色を定義します。scheme は次の値のうちの 1 つです: rgb (3 つのコ
              ンポーネント)、cym (3 つのコンポーネント)、cmyk (4 つのコンポー
              ネント)、および graygrey (1 つのコンポーネント)。色コンポー
              ネントは、16 進数の文字列として、あるいは範囲 0-65535 の正の 10
              進整数として与えることができます。16 進数の文字列は、連結した色
              コンポーネントをすべて含んでいます。それは、### のいずれかで
              始まらなければなりません。前者は、範囲 0-255 (それに 257 を内部
              で掛ける) で 16 進の値で指定します。後者は範囲 0-65535 で指定し
              ます。例: #FFC0CB (ピンク), ##ffff0000ffff (マゼンタ)。その値に
              65536 を掛ける、新しい単位指定子 f が導入されました。範囲 0 から
              1 で分数として色コンポーネントを指定するのに便利にします。例:

                     .defcolor darkgreen rgb 0.1f 0.5f 0.2f

              fdefcolor リクエストのためのデフォルト単位指定子であることに
              注意してください。したがって、上記のステートメントは次と等価で
              す。

                     .defcolor darkgreen rgb 0.1 0.5 0.2

              default で指定される色 (デバイスに特有である) は再定義することが
              できません。\M\m のためのデフォルト色が同じでないことはあり
              えます。

       .de1 xx yy
              .de に似ていますが、互換性モードのスイッチは実行の間に切られま
              す。エントリにおいては、現在の互換性モードが出口で保存され復元さ
              れます。

       .dei xx yy
              マクロを間接的に定義します。次の例

                     .ds xx aa
                     .ds yy bb
                     .dei xx yy

              は次と等価です。

                     .de aa bb

       .dei1 xx yy
              dei リクエストと同様ですが、互換性モードは実行の間にオフに切り換
              えられます。

       .do xxx
              互換性モードを無効にした xxx を解釈します。例えば、

                     .do fam T

              は、互換性モードが有効になったとしても、それは作動することを除い
              て

                     .fam T

              と同じ効果があります。xxx によって読み込まれるどんなファイルも解
              釈される前に、前の互換性モードが復元されることに注意してくださ
              い。

       .ds1 xx yy
              .ds に似ていますが、互換性モードのスイッチは展開中に切られます。
              具体的には、`互換性保存' トークンは文字列の始めに挿入され、そし
              て、終りに `互換性復元' トークンが挿入されます。

       .ecs   現在のエスケープ文字を保存します。

       .ecr   ecs で保存されたエスケープ文字を復元します。ecs への前の呼び出し
              がなければ、`\' が新しいエスケープ文字になります。

       .evc xx
              環境 xx の内容を現在の環境にコピーします。環境のプッシュとポップ
              は行われません。

       .fam xx
              xx に現在のフォントファミリを設定します。現在のフォントファミリ
              は現在の環境の一部です。xx が見当たらない場合は、前のフォント
              ファミリに切り替えます。開始時の値は、`T' です。フォントファミリ
              についてのより多くの情報については、sty リクエストの説明を参照し
              てください。

       .fchar c string
              string となる後退グリフ c を定義します。このリクエストのシンタッ
              クスは、char リクエストと同じです。特別のグリフが現在のフォント
              で見つからない場合のみ、fchar で定義されたグリフがチェックされる
              のに対して、ただ一つの違いは、char で定義されたグリフが現在の
              フォント中の同じ名前でグリフを隠すことです。このテストは特別の
              フォントをチェックする前に発生します。

       .fcolor c
              フィルカラー (埋め合わせの色) を c に設定します。c がなければ、
              前のフィルカラーに切り替えます。

       .fschar f c string
              string となるフォント f のための後退グリフ c を定義します。この
              リクエストのシンタックスは、(フォントを指定する追加引数がある)
              char リクエストと同じです。fschar で定義されたグリフは、fspecial
              リクエストで宣言されたフォントのリストの後で、special で宣言され
              たフォントのリストの前で検索されます。

       .fspecial f s1 s2...
              現在のフォントが f である場合、フォント s1, s2,... は特別です。
              すなわち、それらは現在のフォントではないグリフを検索します。
              special リクエストで指定されたどんなフォントも、fspecial リクエ
              ストで指定されたフォントの後で検索されます。引数がなければ、空と
              なるグローバルな特別のフォントのリストをリセットします。

       .ftr f g
              フォント fg に変換します。フォント名 f\f エスケープシー
              ケンスの中で、FS 条件付きのオペレータの中で、または ft, ul,
              bd, cs, tkf, special, fspecial, fp, sty リクエストの中で参照され
              る場合は常に、フォント g が使われます。g が見当たらないか、f と
              等しい場合、フォント f は変換されません。

       .gcolor c
              グリフ色を c に設定します。c がなければ、前のグリフ色に切り替え
              ます。

       .hcode c1 code1 c2 code2...
              文字 c1 のハイフンコードを code1 に、文字 c2 のハイフンコードを
              code2 に設定します。ハイフンコードは数字または空白以外の (特別の
              文字でない) 単一の入力文字でなければなりません。最初に、各小文字
              a-z は、それ自体であるハイフンコードを持っています。また、各大文
              字 A-Z は、それ自体の小文字バージョンであるハイフンコードを持っ
              ています。hpf リクエストを参照してください。

       .hla lang
              現在のハイフン言語を lang に設定します。hw リクエストで指定され
              たハイフン例外と、hpf リクエストで指定されたハイフンパターンは両
              方とも現在のハイフン言語に関連しています。hla リクエストは、通常
              troffrc ファイルによって呼び出されます。

       .hlm n 連続するハイフン行の最大の数を n に設定します。n が負の場合、最
              大数はありません。デフォルト値は -1 です。この値は現在の環境に関
              連しています。環境からの行出力だけがその環境と関連する最大数のた
              めに数えます。\% に起因するハイフンが数えられます。明白なハイフ
              ンは数えられません。

       .hpf file
              file からハイフンパターンを読み込みます。これは、-mname オプショ
              ンが指定される場合、name.tmac が検索されるのと同じ方法で検索され
              ます。それは、(単純な) TeX パターンファイルと同じフォーマットを
              持っているべきです。より具体的に、次のスキャン規則が実装されま
              す。

              •      バックスラッシュによって先導されても、パーセント記号はコ
                     メント (行の終了までの) を始めます。

              •      \$ のような `ダイグラフ' (連字) のサポートはありません。

              •      ^^xx (x は、0-9 または a-f です) および ^^x (範囲 0-127
                     の x の文字コード) が認識されます。^ の他の使用はエラーと
                     なります。

              •      マクロ展開はありません。

              •      (おそらく中括弧の前と後ろに空白類がある) \patterns{...}
                     表現のための hpf チェックです。中括弧の間のすべてはハイフ
                     ンパターンとして得られます。したがって、{} はパターン
                     の中で許可されません。

              •      同様に、\hyphenation{...} は、ハイフン例外のリストを与え
                     ます。

              •      さらに \endinput も認識されます。

              •      後方互換性のために、\patterns が見当たらない場合、全体の
                     ファイルはハイフンパターンの (% 文字はコメントの始めと単
                     に解釈されて) リストとして扱われます。

              ハイフンの中で使用される符号化をマップする hpfcode リクエストの
              使用は、groff の入力された符号化へのファイルをパターン化します。

              ハイフンパターンの集合は、hla リクエストによって設定された現在の
              言語に関連しています。hpf リクエストは、troffrc ファイルによって
              通常呼び出されます。2 つ目の呼び出しは古いパターンを新しいものに
              置き換えます。

       .hpfa file
              file からのハイフンパターンが現在の言語で既にロードされたパター
              ンに追加されることを除いて hpf と同じです。

       .hpfcode a b c d ...
              hpfhpfa リクエストでハイフンパターンファイルを読み込んだ後、
              最近読み込んだパターン中の文字コード a ですべての文字を文字コー
              ド b、文字コード c から d その他へ変換します。最初に、すべての文
              字コードはそれら自身にマップします。hpfcode の引数は範囲 0 〜
              255 の整数でなければなりません。groff そのほかでは無効の文字コー
              ドを使用することが可能であることに注意してください。

       .hym n ハイフンマージンを n に設定します。現在の調整モードが b でない場
              合、行が n 以内で短い場合、行はハイフンで結ばれません。デフォル
              トハイフンマージンは、0 です。このリクエストのためのデフォルトの
              単位指定子は、m です。ハイフンマージンは現在の環境に関連していま
              す。現在のハイフンマージンは、\n[.hym] レジスタで利用可能です。

       .hys n ハイフンスペースを n に設定します。現在の調整モードが b である場
              合、行が各単語スペースに n 以内の余分な空白を加えることにより位
              置調整することができる場合、行をハイフンで結びません。デフォルト
              ハイフンスペースは、0 です。このリクエストのためのデフォルトの単
              位指定子は、m です。ハイフンスペースは現在の環境に関連していま
              す。現在のハイフンスペースは、\n[.hys] レジスタで利用可能です。

       .itc n macro
              行が \c で中断した .it の変形は、1 行の入力ラインと見なされま
              す。

       .kern n
              n が 0 でないか不足する場合、ペアのカーニングを有効にして、そう
              でなければそれを無効にします。

       .length xx string
              string の長さを計算して、(必ずしも以前に定義されない) 数レジスタ
              xx の中にそれを返します。

       .linetabs n
              n が 0 でないか不足している場合、行タブモードを有効にして、そう
              でなければそれを (それはデフォルトです) 無効にします。行タブモー
              ドでは、タブの距離は、(現在の) 出力行と相対的に計算されます。そ
              うでなければ、それらは入力行と相対的に得られます。例えば、次の

                     .ds x a\t\c
                     .ds y b\t\c
                     .ds z c
                     .ta 1i 3i
                     \*x
                     \*y
                     \*z

              は、

                     a         b         c

              をもたらします。行タブモードでは、同じコードが

                     a         b                   c

              となります。行タブモードは現在の環境に関連しています。読み込み専
              用の数レジスタ \n[.linetabs] は行タブモードなら 1 に設定され、そ
              うでなければ 0 に設定されます。

       .mso file
              file-m コマンドラインオプションでマクロファイルと同じディレ
              クトリで検索されることを除いて so リクエストと同じです。含められ
              るファイル名がフォーム (形式) name.tmac を持っており、それが見つ
              からない場合、mso はそれどころか反対に tmac.name を含もうと試み
              ます。

       .nop anything
              何でも実行します。これは、`.if 1' に似ています。

       .nroff n ビルトイン条件を真に、t ビルトイン条件を偽にします。これは、
              troff リクエストを使用して逆にすることができます。

       .open stream filename
              書き込み用に filename をオープンし、ストリーム名 stream にそれを
              関連させます。closewrite リクエストを参照してください。

       .opena stream filename
              open に似ていますが、しかし filename が存在する場合、それを切り
              詰める代わりに、それに追加します。

       .output string
              中間出力に (コピーモード解釈に従って) string を直接放出します。
              これはトップレベルで使用される \!  に似ています。string 中の初期
              のダブルクォート (二重引用符) は初期の空白を許可するために取り除
              かれます。

       .pnr   stderr にすべての現在定義された数レジスタの名前および内容を印刷
              します。

       .psbb filename
              PostScript イメージ filename のバインディングボックスを取得しま
              す。このファイルは、Adobe's Document Structuring Conventions に
              適合していなければなりません。コマンドはバインディングボックス値
              を抽出するために %%BoundingBox コメントを捜します。呼び出しが成
              功した後、下左角と上右角の (PostScript ユニットでの) 座標は、そ
              れぞれ、レジスタ \n[llx], \n[lly], \n[urx], \n[ury] で見つけるこ
              とができます。いくつかのエラーが生じた場合、4 つのレジスタは、0
              に設定されます。

       .pso command
              入力が command コマンドの標準出力から来ることを除いて、この振る
              舞いは、so リクエストに似ています。

       .ptr   stderr に (入力行トラップとディバージョントラップを含まない) す
              べてのトラップの名前と位置を印刷します。それらが続いて設けられた
              トラップのプライオリティに影響することができるので、ページトラッ
              プリスト中の空のスロットは同様に印刷されます。

       .pvs +-n
              ポスト垂直行スペースを n に設定します。デフォルトの単位指定子
              は、p です。出力された後、この値は各行に加えられます。引数がなけ
              れば、ポスト垂直行スペースはその前の値に設定されます。

              垂直行間隔は合計 4 つのコンポーネントから成ります。負の値の .vs\x は行が出力される前に適用され、正の値の .pvs\x は行が出
              力された後に適用されます。

       .rchar c1 c2...
              グリフ c1, c2,...  の定義を削除します。これは、char リクエストの
              効果を取消します。

       .return
              マクロ内では、直ちに返ります。引数付きで呼び出されるなら、二度返
              ります、すなわち、現在のマクロからと、1 つ高いレベルのマクロから
              です。そうでなければ、効果はありません。

       .rfschar c1 c2...
              グリフ c1, c2,...  のフォントに特有の定義を削除します。これは、
              fschar リクエストの効果を取消します。

       .rj
       .rj n  次の n 入力行を右揃えします。引数がなければ、次の入力行を右揃え
              します。右揃えする行の数は、\n[.rj] レジスタで得られます。これは
              暗黙に .ce 0 を行います。ce リクエストは暗黙に .rj 0 を行いま
              す。

       .rnn xx yy
              yy への数レジスタ xxyy に名前を変えます。

       .schar c string
              string となるグローバルな後退グリフ c を定義します。このリクエス
              トのシンタックスは、char リクエストと同じです。schar で定義され
              たグリフは、special リクエストで宣言されたフォントのリストの後
              で、マウントされた特別のフォントの前で検索されます。

       .shc c ソフトハイフン文字を c に設定します。c が省略される場合、ソフト
              ハイフン文字はデフォルト \(hy に設定されます。ソフトハイフン文字
              は単語が改行でハイフンで結ばれる時、挿入されるグリフです。ソフト
              ハイフン文字が、起こり得るブレークポイント (改行地点) に直ちに先
              行するグリフのフォントに存在しない場合、行はその地点で中断 (改
              行) されないでしょう。ソフトハイフン文字が見つかった時、(char リ
              クエストで指定された) 定義も (tr リクエストで指定された) 変換も
              考慮されません。

       .shift n
              マクロでは、n 位置だけ引数をシフトします。引数 i は引数 i-n にな
              ります。引数 1 から n はもはや利用できません。n が不足した場合、
              引数は、1 つシフトされます。負の量によるシフトは現在定義されてい
              ません。

       .sizes s1 s2...sn [0]
              このコマンドは、DESC ファイルの sizes コマンドに似ています。現在
              のフォントのための利用可能なフォントサイズを s1, s2,..., sn ス
              ケールポイントに設定します。サイズのリストはオプションの 0 に
              よって終了することができます。各 si はさらにサイズ m-n の範囲で
              ありえます。フォントファイルコマンドに反して、リストは、1 つの行
              を越えて拡大できません。

       .special s1 s2...
              フォント s1, s2 は特別で、現在のフォントにないグリフを検索しま
              す。引数がなければ、特別のフォントのリストを空にリセットします。

       .spreadwarn limit
              出力行中の単語の間の各空間に挿入された追加空白が、limit より大き
              いか等しい場合、troff は警告を出します。負の値は、0 に変更されま
              す。引数がなければ、limit を変更せずに、警告を出すか、出さないか
              を切り替えます。デフォルトの単位指定子は、m です。起動時では、
              spreadwarn が非活性化され、limit は、3m に設定されます。例えば、
              troff が 1 行中の各中間の単語に対して 0.2m 以上を追加しなければ
              ならない場合、.spreadwarn 0.2m は警告が生じます。テキストの両方
              のマージン (.ad b を使用して) が位置調整される場合のみ、このリク
              エストはアクティブ (活性) です。

       .sty n f
              フォント位置 n にスタイル f を関連させます。フォント位置はフォン
              トかスタイルのいずれかに関連されることができます。現在のフォント
              はフォント位置のインデックスで、さらにフォントまたはスタイルのい
              ずれかです。スタイルである場合、実際に使用されるフォントは現在の
              ファミリの名前と現在のスタイルの名前を連結した名前のフォントで
              す。例えば、現在のフォントが 1 で、フォント位置 1 がスタイル R
              に関連していて、現在のフォントファミリが T である場合、フォント
              TR が使用されます。現在のフォントがスタイルでない場合、現在の
              ファミリが無視されます。リクエスト cs, bd, tkf, uf, fspecial
              が、スタイルに適用される時、それらは代りにそのスタイルに対応する
              現在のファミリのメンバに適用されます。デフォルトのファミリは、-f
              オプションで設定することができます。DESC ファイル中の styles コ
              マンドは、どのフォント位置が (もしあれば) 最初にフォントではなく
              スタイルに関連するか制御します。

       .substring xx n1 [n2]
              指定された文字列 xx を、インデックス n1n2 によって定義された
              部分文字列に置き換えます。文字列の最初の文字はインデックス 0 に
              なります。n2 が省略される場合、文字列の長さと等しいものが得られ
              ます。インデックス値 n1 または n2 が負の場合、後ろに戻って、文字
              列の終りから数えられるでしょう。最後の文字はインデックス -1 にな
              り、最後の文字の前の文字はインデックス -2 になります。

       .tkf f s1 n1 s2 n2
              フォント f のためのカーニングの追跡を可能にします。現在のフォン
              トが f である場合、すべてのグリフの幅は、n1n2 の間の量ずつで
              増加させられます。現在のポイントサイズが s1 以下の場合、幅は、n1
              ずつ増加させられます。それが s2 以上の場合、幅は、n2 ずつ増加さ
              せられます。ポイントサイズが s1 以上で s2 以下である場合、幅はポ
              イントサイズの一次関数的に増加します。

       .tm1 string
              tm リクエストに似ているので、string はコピーモードで読み込まれ、
              標準エラーに書き込まれます。しかし、string 中の最初のダブル
              クォート (二重引用符) は最初の空白を認めるために取り除かれます。

       .tmc string
              最後に改行を書き込みませんが、tm1 に似ています。

       .trf filename
              ファイル filename の内容を透過的に出力します。各行はあたかも \!
              で先行されるかのように出力されます。しかしながら、行はコピーモー
              ドの解釈に従いません。ファイルが改行で終わらないなら、改行が加え
              られます。例えば、次を使用して、ファイル f の内容を含んでいるマ
              クロ x を定義することができます。

                     .di x
                     .trf f
                     .di

              cf リクエストと違っているので、ファイルは、正しい troff 入力文字
              でない NUL のような文字を含むことができません。

       .trin abcd
              asciify リクエストが文字変換の前に (もしあれば) 文字コードを使用
              することを除いて、これは、tr リクエストと同じです。例:

                     .trin ax
                     .di xxx
                     a
                     .br
                     .di
                     .xxx
                     .trin aa
                     .asciify xxx
                     .xxx

              結果は、x a です。tr の使用で、結果は、x x になるでしょう。

       .trnt abcd
              変換が、\!  があるディバージョンへ透過的スループットであるテキス
              トに適用しないことを除いて、これは、tr リクエストと同じです。例
              えば、

                     .tr ab
                     .di x
                     \!.tm a
                     .di
                     .x

              は、b を印刷します。trnttr の代わりに使用されるなら、それ
              は、a を印刷します。

       .troff n ビルトイン条件を偽にして、t ビルトイン条件を真にします。これ
              は、nroff リクエストの効果を取り消します。

       .unformat xx
              このリクエストはディバージョン xx を `アンフォーマット' します。
              できるだけ入力トークンにディバージョンのフォーマットされた要素を
              変換しようとする .asciify リクエストに反して、.unformat は、通
              常、入力での空白か改行によって分けられる単語の間のタブと空白のみ
              を特に扱います。前者はあたかもそれらが入力されたトークンのように
              扱われます。また、後者は再び伸縮可能です。行の垂直のサイズは保存
              されないことに注意してください。グリフ情報 (フォント、フォントサ
              イズ、空白幅など) が保持されます。.box.boxa リクエストの併用
              は有用です。

       .vpt n n が 0 でない場合は、垂直位置トラップを有効とします。そうでなけ
              れば無効にします。垂直位置トラップは、wh または dt リクエストに
              よって設定されたトラップです。it リクエストによって設定されたト
              ラップは、垂直位置トラップでありません。垂直位置トラップが有効に
              なるかどうか制御するパラメータはグローバルです。最初に垂直位置ト
              ラップは有効になります。

       .warn n
              警告を制御します。n は有効になる警告ごとに関連する数の合計です。
              他のすべての警告は無効になります。各警告に関連する数は、troff(1)
              にリストされます。例えば、.warn 0 はすべての警告を無効にし、
              .warn 1 は、グリフが不足することに関するそれ以外の警告をすべて無
              効します。n が与えられない場合、すべての警告は有効になります。

       .warnscale si
              警告の中で使用される単位指定子を si に設定します。si に対する有
              効な値は、u, i, c, p, P です。開始時には、それが i に設定されま
              す。

       .while c anything
              条件 c が真の間、入力として anything を受け入れます。c は、if リ
              クエストに受け入れ可能な任意の条件でありえます。最初の行が \{ で
              始まり、最後の行が \} で終る場合、anything は複数の行を含むこと
              ができます。breakcontinue リクエストを参照してください。

       .write stream anything
              anythingstream で指定されるストリームに書き込みます。stream
              は以前に open リクエストで指定されたものでなければなりません。
              anything はコピーモードで読み込まれます。先導する " は取り除かれ
              ます。

       .writec stream anything
              最終に改行を書き込みませんが、write に似ています。

       .writem stream xx
              マクロか文字列 xx の内容を stream で指定されるストリームに書き込
              みます。stream は以前に open リクエストで指定されたものでなけれ
              ばなりません。xx はコピーモードで読み込まれます。

   拡張エスケープシーケンス
       \D'...'
              groff の中間出力のすべての描画コマンドは受け付けられます。より詳
              細には、下記の描画コマンドサブセクションを参照してください。

   拡張リクエスト
       .cf filename
              ディバージョンで使用された時、これは、再読み込みされた時、
              filename の内容を透過的に出力にコピーさせるオブジェクトをディ
              バージョンに埋め込みます。UNIX troff では、filename の内容は、現
              在のディバージョンがあってもなくても出力に直ちにコピーされます。
              この振る舞いは非常に特異なので、それはバグと考えられます。

       .de xx yy
       .am xx yy
       .ds xx yy
       .as xx yy
              互換性モードでは、これらのリクエストは、それぞれ .de1, .am1,
              .ds1.as1 と同様に振る舞います。互換性モードが実行の間に切り
              替える状態で、`compatibility save' トークンは、始めに挿入され、
              `compatibility restore' トークンは終りに挿入されます。

       .ev xx xx が数値でない場合、これは、xx と呼ばれる指定された環境に切り替
              えます。環境はちょうど番号が付けられた環境について、引数のない一
              致する ev リクエストでポップされるべきです。指定された環境の数の
              制限はありません。それらはそれらが参照された最初の時に作成されま
              す。

       .ss m n
              2 つの引数が ss リクエストに与えられる場合、2 つ目の引数は、
              sentence space size (文空間サイズ) を与えます。2 つ目の引数が与
              えられない場合、文空間サイズは単語空間サイズと同じになります。単
              語空間サイズのように、文空間は、現在のフォント用の空間幅パラメー
              タの 12 分の 1 のユニットとなります。最初に、単語空間サイズと文
              空間サイズの両方は、12 です。UNIX troff に反して、GNU troff は、
              さらに nroff モードでこのリクエストを扱います。与えられた値は、
              最も近い 12 の倍数に丸められます。文空間サイズは、2 つの状況で使
              用されます。文の終りがフィルモードで行の終わりに生じる場合、単語
              の中間の空白と文の空白の両方が加えられます。2 つの空白が行の中間
              にある文の終りに続く場合、2 つ目の空白は文空白になります。2 つ目
              の引数が ss リクエストに与えられない場合、UNIX troff の振る舞い
              が GNU troff によって正確にそれを示すことに注意してください。GNU
              troff では、UNIX troff でのように、常に改行または 2 つの空白のい
              ずれかで文に続くべきです。

       .ta n1 n2...nn T r1 r2...rn
              タブを位置 n1, n2,..., nn に設定し、タブを nn+r1, nn+r2,...,
              nn+rnnn+rn+r1, nn+rn+r2,..., nn+rn+rn, などにも設定します。
              例えば、

                     .ta T .5i

              は、1/2 インチごとにタブを設定します。

   新しい数レジスタ
       次の読み込み専用のレジスタが利用可能です。

       \n[.C] 互換性モードが有効である場合、1 です。そうでなければ、0 です。

       \n[.cdp]
              最後のグリフの深さは現在の環境に追加します。グリフが基線の下に拡
              張する場合、それは正です。

       \n[.ce]
              ce リクエストによって設定されるように、残りの行の数は中央に揃え
              ます。

       \n[.cht]
              最後のグリフの高さは現在の環境に追加します。グリフが基線の上に拡
              張する場合、それは正です。

       \n[.color]
              カラー (色) が利用可能である場合、1 です。そうでなければ、0 で
              す。

       \n[.csk]
              最後のグリフの skew は現在の環境に追加します。グリフの skew は、
              グリフの中心の右がグリフが置かなければならないアクセントの中心か
              らどれくらい離れているかです。

       \n[.ev]
              現在の環境の名前または数です。これは文字列値のレジスタです。

       \n[.fam]
              現在のフォントファミリです。これは文字列値のレジスタです。

       \n[.fn]
              現在の (内部) 実際のフォント名です。これは文字列値のレジスタで
              す。現在のフォントがスタイルである場合、\n[.fn] の値はファミリお
              よびスタイル名を適切に連結したものです。

       \n[.fp]
              次の自由なフォント位置の数です。

       \n[.g] 常に 1 です。マクロは、それらが GNU troff の下で走っているかどう
              か決定するためにこれを使用するべきです。

       \n[.height]
              \H で設定されるようなフォントの現在の高さです。

       \n[.hla]
              hla リクエストによって設定されるような現在のハイフン言語です。

       \n[.hlc]
              連続するハイフンで結んだ直前の行の数です。

       \n[.hlm]
              hlm リクエストによって設定されるように、連続するハイフンで結んだ
              行の数で許される最大値です。

       \n[.hy]
              (hy リクエストによって設定されるような) 現在のハイフンフラグで
              す。

       \n[.hym]
              (hym リクエストによって設定されるような) 現在のハイフンマージン
              です。

       \n[.hys]
              (hys リクエストによって設定されるような) 現在のハイフン空間で
              す。

       \n[.in]
              現在の出力行に適応される字下げ (インデント) です。

       \n[.int]
              最後の出力行が中断される場合 (つまりそれが \c を含んでいる場
              合)、正の値に設定します。

       \n[.kern]
              ペアのカーニングが利用可能である場合、1 となり、そうでなければ 0
              になります。

       \n[.lg]
              (lg リクエストによって設定されるような) 現在のリガチャ (合字)
              モードです。

       \n[.linetabs]
              (linetabs リクエストによって設定されるような) 現在の行タブモード
              です。

       \n[.ll]
              現在の出力行に適応される行長です。

       \n[.lt]
              lt リクエストによって設定されるようなタイトル長です。

       \n[.m] 色を描く現在のの名前。これは文字列値を持つのレジスタです。

       \n[.M] 現在のバックグラウンド色の名前。これは文字列値を持つのレジスタで
              す。

       \n[.ne]
              トラップを生じさせる、最後の ne リクエストに必要とされる空間の量
              です。\n[.trunc] レジスタと併用することは有用です。

       \n[.ns]
              空間モードが活性でない場合、1 となり、そうでなければ 0 となりま
              す。

       \n[.pe]
              bp リクエストによって引き起こされたページ排出中ならば 1、そうで
              なければ 0 となります。

       \n[.pn]
              pn リクエストによって設定されるか、現在のページに 1 を加算した数
              のいずれかの、次のページの数です。

       \n[.ps]
              スケールポイントで現在のポイントサイズです。

       \n[.psr]
              スケールポイントで最後に要求されたポンイトサイズです。

       \n[.pvs]
              pvs リクエスト設定されるような現在の後の垂直行空間です。

       \n[.rj]
              rj リクエストによって設定されるような右揃えの行の数です。

       \n[.slant]
              \S で設定されるような現在のフォントの斜線です。

       \n[.sr]
              小数としてポイントで最後に要求されたポイントサイズです。これは文
              字列値のレジスタです。

       \n[.ss]
       \n[.sss]
              これらは、ss リクエストの 1 つ目と 2 つ目の引数によって設定され
              たパラメータの値を与えます。

       \n[.sty]
              現在のフォントスタイル。これは文字列値を持つのレジスタです。

       \n[.tabs]
              ta リクエストへの引数として使用するにふさわしい現在のタブ設定の
              文字列表現です。

       \n[.trunc]
              最も最近の垂直の位置トラップによって、または、ne リクエストに
              よって生産された垂直運動の量を引いて、トラップが ne リクエストに
              よって生じた場合に、垂直の空白の量は切り詰められます。言いかえれ
              ば、ポイントでは、トラップが生じさせられます。それは、トラップの
              ための垂直の位置が何だったか、また、垂直の位置が実際に何である
              か、の違いを表わします。\n[.ne] レジスタと併用することは有用で
              す。

       \n[.U] より安全なモードなら、1 に設定し、(-U コマンドラインオプションで
              与える) 安全でないモードなら、1 に設定します。

       \n[.vpt]
              垂直の位置トラップが可能になる場合は、1 となり、そうでなければ 0
              となります。

       \n[.warn]
              現在可能にされた警告の各々と関連する数の合計です。各警告に関連し
              た数は、troff(1) にリストされています。

       \n[.x] メジャーバージョン番号です。例えば、バージョン番号が 1.03 である
              場合、\n[.x] は、1 を含みます。

       \n[.y] マイナバージョン番号です。例えば、バージョン番号が 1.03 である場
              合、\n[.y] は、03 を含みます。

       \n[.Y] groff のリビジョン番号です。

       \n[llx]
       \n[lly]
       \n[urx]
       \n[ury]
              これらの 4 つのレジスタは、.psbb リクエストによって設定され、与
              えられた PostScript イメージの (PostScript ユニットで) バイン
              ディングボックスの値を含んでいます。

       次の読み込み/書き込みレジスタは、\w エスケープシーケンスによって設定さ
       れます。

       \n[rst]
       \n[rsb]
              グリフの高さと深さを考慮に入れますが、stsb レジスタに似てい
              ます。

       \n[ssc]
              下付き文字 (添え字) の前の最後のグリフに加えられるべき、水平の空
              白の (おそらく負の) 量です。

       \n[skw]
              \w 引数での最後のグリフの中心の右にどれくらい離れているかは、
              ローマンフォントからのアクセントの中心はそのグリフ上に置かれるべ
              きです。

       他の利用可能な読み込み/書き込み数レジスタは次のとおりです。

       \n[c.] 現在の入力行番号です。\n[.c] はこのレジスタの読み込み専用の別名
              です。

       \n[hours]
              真夜中を過ぎた時間の数です。開始時に初期化されます。

       \n[hp] 入力行の現在の水平の位置です。

       \n[minutes]
              時間の後の分の数です。開始時に初期化されます。

       \n[seconds]
              分の後の秒の数です。開始時に初期化されます。

       \n[systat]
              最後の sy リクエストによって実行された system() 関数の返り値で
              す。

       \n[slimit]
              0 を越える場合、入力スタック上のオブジェクトの最大の数です。0 以
              下の場合、入力スタック上のオブジェクトの数に制限はありません。制
              限なしで、仮想メモリが使い果たされるまで、リカージョン (再帰呼び
              出し) は継続することができます。

       \n[year]
              現在の年です。従来の troff の数レジスタ \n[yr] は現在の年から
              1900 を引くことに注意してください。

   その他
       troff は、1 つの (読み込み/書き込み) 文字列に基づいたレジスタ \*(.T を
       あらかじめ定義しています。それは、-T コマンドラインオプション、すなわち
       現在の出力デバイス (例えば latin1ascii) に与えられた引数を含んでい
       ます。これは、(読み込み専用) 数レジスタ \n[.T] と同じではないことに注意
       してください。それは、troff-T コマンドラインオプションで呼び出され
       た場合は、1 であり、そうでなければ 0 であると定義されます。この振る舞い
       は、UNIX troff とは異なります。

       DESC ファイルにリストされないフォントは、それらが参照される場合、次の利
       用可能なフォント位置に自動的にマウントされます。フォントが未使用のフォ
       ント位置の fp リクエストで明示的にマウントされることになっている場合、
       それは、\n[.fp] レジスタで見つけることができる、最初の未使用のフォント
       位置にマウントされるべきです。troff はこれを厳密に強制しませんが、その
       数が任意の現在使われている位置の数よりはるかに大きな位置でフォントがマ
       ウントされることは許されません。

       文字列の挿入は既存のマクロ引数を隠しません。したがって、マクロでは、

              .xx \\$@

       を行うより効率的な方法は、

              \\*[xx]\\ です。

       フォント記述ファイルがペアのカーニング情報を含んでいる場合、そのフォン
       トからのグリフは出っ張ります。2 つのグリフの間のカーニングはそれらの間
       の \& を置くことにより抑制することができます。

       条件中の文字列の比較では、1 つ目のデリミタ文字への異なる入力レベルに現
       われる文字は、2 つ目または 3 つ目のデリミタと認識されません。これはさら
       に tl リクエストに当てはまります。\w エスケープシーケンスでは、開始デリ
       ミタ文字への異なる入力レベルに現われる文字は、終結デリミタ文字と認識さ
       れません。\A, \b, \B, \C, \l, \L, \o, \X, \Z についても同じです。ダブル
       クォート (二重引用符) によって区切られたマクロか文字列引数を解読する
       時、開始デリミタ文字への異なる入力レベルに現われる文字は、終結デリミタ
       文字と認識されません。\$@ の実装は、引数を囲むダブルクォート (二重引用
       符) が同じ入力レベルに現れることを保証します。同じ入力レベルは、引数自
       体の入力レベルとは異なっています。開始 ] として同じ入力レベルに生じるこ
       とを除いて、長いエスケープ名 ] では、終結デリミタと認識されません。互換
       性モードにおいて、入力レベルに注意は払われません。

       いくつかの新しいタイプの条件があります。

       .if rxxx
              指定された xxx 数レジスタがある場合、真です。

       .if dxxx
              文字列、マクロ、ディバージョンまたは指定された xxx リクエストが
              ある場合、真です。

       .if mxxx
              指定された xxx 色がある場合、真です。

       .if cch
              利用可能なグリフ ch がある場合、真です。ch は、ASCII 文字または
              グリフ (特別の文字) \(xx または \[xxx] のいずれかです。条件はさ
              らに、chchar リクエストによって定義された場合、真になりま
              す。

       .if Ff フォント f が存在するなら、真です。f は、実際にそれをマウントせ
              ずに、まるでそれが ft リクエスト (これは、フォントの翻訳とスタイ
              ルが適用されます) でオープンされたかのように取り扱われます。

       .if Ss スタイル s が登録されているなら、真です。フォント翻訳が適用され
              ます。

       tr リクエストは今は \~ の上に文字をマップすることができます。

       今では、マクロの定義を終了するために 1 つ目と 2 つ目のドット (あるいは
       終了マクロの名前) の間に空白類を持つことができます。例:

              .if t \{\
              . de bar
              . nop Hello, I'm `bar'.
              . .
              .\}

中間出力フォーマット
       このセクションは、GNU troff によるフォーマット出力について記述します。
       GNU troff によって使用される出力フォーマットは、Unix のデバイス独立
       troff によって使用されるものに非常に似ています。違いだけがここで文書化
       されます。

   ユニット
       s コマンドへの引数はスケールポイント (ポイント/n のユニット、ここで n
       は、DESC ファイル中の sizescale コマンドへの引数) です。さらに x Height
       コマンドへの引数はスケールポイントです。

   テキストコマンド
       Nn     現在のフォントのインデックス n (負でない整数) でグリフを印刷しま
              す。

       tcommand 行が DESC ファイルの中にある場合、troff は次の 2 つのコマンド
       を使用します。

       txxx   xxx は、空白または改行 (より正確に言えば、対応する文字でアクセス
              されるグリフのシーケンスです) によって終了した文字の任意のシーケ
              ンスです。最初の文字は現在の位置で印刷されるべきで、現在の水平の
              位置は各文字のために最初の文字の幅などによって増加させられるべき
              です。グリフの幅は、現在のポイントサイズのために適切に計られ、そ
              して、それが水平の解像度の倍数であるように丸められて、フォント
              ファイルの中で与えられたものです。特別の文字はこのコマンドを使用
              して印刷することができません。

       un xxx これは、各文字を印刷した後、その文字および n の幅の合計によって
              現在の水平の位置が増加させられることを除いて t コマンドと同じで
              す。

       単一文字は、フォントの名前や特別の文字にも、8 ビットセットを持つことが
       できることに注意してください。

       グリフとフォントの名前は任意の長さにすることができます。ドライバは、そ
       れらが長さが 2 文字のみになることを仮定すべきではありません。

       グリフが印刷されることになっている時、そのグリフは常に現在のフォントに
       なります。デバイス独立 troff と異なり、ドライバがグリフを見つけるために
       特別のフォントを検索する必要はありません。

       色サポートのために、いくつかの新しいコマンドが加えられました。

       mc cyan magenta yellow
       md
       mg gray
       mk cyan magenta yellow black
       mr red green blue
              様々な色スキーム (枠組) を使用して、現在の描画色の構成要素を設定
              します。md は、デフォルト値の描画色をリセットします。引数は範囲
              0 〜 65536 の整数です。

       x デバイスコントロールコマンドが拡張されました。

       x u n  n が 1 である場合は、空白の下線引きを始めます。n が 0 である場合
              は、空白の下線引きを止めます。これは、nroff モードにおいて cu リ
              クエストのために必要で、そうでなければ無視されます。

   描画コマンド
       D 描画コマンドが拡張されました。-n オプションが与えられる場合、これらの
       拡張は、GNU pic では使用されません。

       Df n\n n への単色のオブジェクトを埋めるために使用される灰色の陰を設定し
              ます。n は、0 と 1000 の間の整数でなければなりません。ここで、0
              は単色の白に対応し、1000 は単色の黒、中間の灰色の陰に対応する間
              の値です。これは、単色の円、単色の楕円および単色の多角形にのみ当
              てはまります。デフォルトでは、1000 のレベルが使用されます。単色
              のオブジェクトがどのような色を持っても、その下のすべてを完全に見
              えなくするべきです。1000 を越えるか 0 未満の値も使用することがで
              きます。これは、行とテキストのために現在使用されている灰色の陰で
              満たすことを意味します。通常は、これは黒くなります。しかし、いく
              つかのドライバは、これを変更する方法を提供できます。

              その引数が、驚きの結果を導くことができる水平の解決の整数の倍数を
              常に丸められるので、対応する \D'f...'  コマンドは使用されてはな
              りません。

       DC d\n 現在の位置に左端のポイントで直径 d の単色の円を描画します。

       DE dx dy\n
              現在の位置に左端のポイントで水平の直径 dx そして、垂直の直径 dy
              の単色の楕円を描画します。delim $$

       Dp $dx sub 1$ $dy sub 1$ $dx sub 2$ $dy sub 2$ $...$ $dx sub n$ $dy sub
       n$\n
              現在の位置に for $i = 1 ,..., n+1$ の i 番目の頂点で多角形を描画
              します。$+ sum from j=1 to i-1 ( dx sub j , dy sub j )$。今のと
              ころ、GNU pic は、三角形と長方形を生成するこのコマンドのみを使用
              します。

       DP $dx sub 1$ $dy sub 1$ $dx sub 2$ $dy sub 2$ $...$ $dx sub n$ $dy sub
       n$\n
              Dp に似ていますが、輪郭のある多角形ではなく単色で描画します。

       Dt n\n n マシンユニットに現在のライン厚さを設定します。伝統的な Unix
              troff ドライバは現在のポイントサイズに比例した行の厚さを使用しま
              す。Dt コマンドが与えられていない場合、または Dt コマンドが負の
              値の n で与えられた場合、ドライバはこれを行ない続けるべきです。n
              の値が 0 なら、最も小さな利用可能な行の厚さを選択します。

       これらのコマンドの実行の後にどのように現在の位置を変更すべきかで困難が
       発生します。GNU pic によって生成されたコードがこれに依存しないので、こ
       れは非常に重要ではありません。次の形式の描画コマンドを与えられます。

              \D'c $x sub 1$ $y sub 1$ $x sub 2$ $y sub 2$ $...$ $x sub n$ $y
              sub n$'

       cc, e, l, a, ~ のうちのいずれでもない場合、Unix troff は垂直の量と
       して $x sub i$ の各々、水平の量として $y sub i$ の各々を処理しません。
       描画されたオブジェクトの幅は、$sum from i=1 to n x sub i$ である、高さ
       は、$sum from i=1 to n y sub i$ であると仮定します。(高さに関する仮定
       は、\w エスケープシーケンスでそのような D コマンドを使用した後に stsb レジスタを検査することにより分かります)。この規則は、さらに De を例
       外としてすべてのオリジナルの描画コマンドに適用できます。互換性のある
       GNU troff のために、たとえそれが DtDf およびより少ない範囲で DE コ
       マンドの場合のひどい結果を生成しても、さらにこの規則に従います。した
       がって次の形式の D コマンドを実行した後に

              Dc $x sub 1$ $y sub 1$ $x sub 2$ $y sub 2$ $...$ $x sub n$ $y
              sub n$\n

       現在の位置は $( sum from i=1 to n x sub i , sum from i=1 to n y sub i
       )$ によって増加させられるべきです。

       別の拡張セットは次のとおりです。

       DFc cyan magenta yellow\n
       DFd\n
       DFg gray\n
       DFk cyan magenta yellow black\n
       DFr red green blue\n
              上記の m コマンドに似てフィリング (充てん) する色の色の構成要素
              を設定します。

       現在の位置は、(Df と反対に) それらの色コマンドによって変更されません。

   デバイス制御コマンド
       x X コマンドへの引数が改行を含むことを認める継続仕様があります。x X コ
       マンドへ引数を出力する時、GNU troff が、(通常では、それは改行ですべての
       引数を終了する) a + 文字についての引数での各改行に続きます。したがっ
       て、x X コマンドを含んでいる行の後の行が + で開始する場合、x X コマンド
       を含んでいる行を終了する改行が、x X コマンドへの引数の一部として処理さ
       れるべきです。+ は無視されるべきです。また、+ に続く行の一部は、x X コ
       マンドに続く行の一部のように処理されるべきです。

       最初の 3 つの出力コマンドは次のようであることを保証されます。

              x T device
              x res n h v
              x init

非互換性
       多くの拡張にもかかわらず、groff は大きな度合で古典的な troff への互換性
       を保持しています。拡張で衝突が起こる場合については、制限された特別の互
       換性モードで古い機能性が groff のために作成されました。

   Groff 言語
       groff は、一貫した方法で古典的な troff のために、または roff の他の実装
       のために書かれた roff コードを処理することを可能にする互換性モードを提
       供します。

       互換性モードは、-C コマンドラインオプションで切り替えることができ、.cp
       リクエストでオン/オフします。数レジスタ \n(.C は互換性モードがオンの場
       合 1 です、そうでなければ 0 です。

       長い名前のための GNU コンセプト (概念) がいくつかの非互換性を引き起こす
       ので、これは必要になりました。古典的 troff は、内容 cd で文字列 ab を定
       義するように

              .dsabcd

       を解釈します。groff モードにおいて、これは、指定された dsabcd マクロの
       呼び出しと見なされます。

       さらに、古典的 troff は、groff が長い名前の開始としてこれを解釈する一
       方、[ を呼び出す文字列または数レジスタへの参照のように \*[ または \n[
       を解釈します

       互換性モードにおいて、groff は従来の方法でこれらのものを解釈します。そ
       れで、長い名前は認識されません。

       他方では、GNU ネイティブモードにおける groff は、文字列、マクロ、ディ
       バージョン、数レジスタ、フォントまたは環境の名前の中で、単一文字エス
       ケープ \\ (バックスラッシュ), \| (垂直の棒) \^ (キャレット), \& (アンパ
       サンド), \{ (左中括弧), \} (右中括弧), `\ ' (空白), \' (シングルクォー
       ト, 一重引用符), \` (バッククォート), \- (マイナス), \_ (下線), \! (バ
       ング), \% (パーセント), and \c (文字 c) 使用することを許可しません。と
       ころが、古典的 troff は行います。

       \A エスケープシーケンスは名前中のこれらのエスケープシーケンスを回避する
       のに便利です。

       端数のポイントサイズは、1 つの注目すべき非互換性を引き起こします。古典
       的 troff では、ps リクエストが単位指定子を無視します。したがって、

              .ps 10u

       は、ポイントサイズを 10 ポイントに設定します。ところが、groff ネイティ
       ブモードにおいては、ポイントサイズを 10 スケールポイントに設定します。

       groff においては、フォーマットされていない入力文字とフォーマットされた
       出力文字 (グリフ) の間に基本的な違いがあります。グリフがどのように出力
       されるかの影響はすべてグリフで保存されます。いったんグリフが構築された
       ならば、それは、bd, cs, tkf, tr, fp リクエストを含めて、実行されるすべ
       ての後のリクエストに影響されません。

       通常は、グリフが現在の出力ラインへ加えられる直前に、グリフは入力文字か
       ら構築されます。マクロ、ディバージョンと文字列は、実際にすべて同じタイ
       プのオブジェクトです。それらは、任意の組み合わせで入力文字とグリフのリ
       ストを含んでいます。

       特別の文字は両方でありえます。出力に加えられる前に、それらは、入力され
       たかのように振る舞い、その後、それらはグリフを表示します。

       グリフはマクロの処理のための入力文字のように振る舞いません。それは、そ
       れが構築された入力文字が持っていかもしれない特別の特性のどれも引き継ぎ
       ません。次の例はそれらをより明らかにします。

              .di x
              \\\\
              .br
              .di
              .x

       GNU troff と共に、これは、\\ として印刷されます。したがって、各ペアの入
       力バックスラッシュ `\\' は単一の出力バックスラッシュグリフ `\' に変えら
       れ、また、それらが再読み込みされる場合、結果の出力バックスラッシュは、
       エスケープ文字として解釈されません。

       それらが再読み込みされた時、古典的 troff はエスケープ文字としてそれらを
       解釈し、結局単一のバックスラッシュ `\' を印刷することになります。

       GNU では、バックスラッシュ文字 `\' の印刷可能なバージョンを得る正確な方
       法は、\(rs エスケープシーケンスです。しかし、古典的 troff は構文的でな
       いバックスラッシュを得るためのきれいな特性を提供しません。近い方法は、
       \e エスケープシーケンスを使用する現在のエスケープ文字の印刷可能なバー
       ジョンです。現在のエスケープ文字が再定義されない場合、これは働きます。
       それは、GNU モードと互換性モードの両方で働きます。一方、複数のバックス
       ラッシュのシーケンスを指定するような汚いトリックは確実に働きません。
       ディバージョン中の異なる取り扱いについては、マクロの定義またはテキスト
       モードが直ちにバックスラッシュの必要な数に関する混乱の原因となります。

       ディバージョンが再読み込みされる時、解釈されるディバージョン中のエス
       ケープシーケンスを格納するために、従来の \! 透過的な出力機能または新し
       い \? エスケープシーケンスのいずれかを使用することができます。

   中間出力
       groff の中間出力フォーマットは発展中です。これまでのところ、それはいく
       つかの非互換性がありますが、古典的 troff 出力フォーマットへの十分な互換
       性を確立するように意図されます。現実に、次の非互換性が存在します。

       • 多角形の描画の後の位置決めは古典的定義と矛盾します。

       • 古典的な "デバイス独立の" troff が行ったように、中間の出力は他のデバ
         イスに再スケールすることができません。

作者
       Copyright (C) 1989, 2001, 2002, 2003, 2004 Free Software Foundation,
       Inc.

       この文書は、FDL (GNU Free Documentation License) バージョン 1.1 以降の
       条項に従って配布されます。利用者のシステムには、FDL のコピーがあるはず
       です。それは、GNU copyleft site <http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html>
       でオンラインでも入手可能です。この文書は、James Clark によって書かれ、
       Werner Lemberg <wl@gnu.org> と Bernd Warken <bwarken@mayn.de> によって
       修正されています。

       この文書は、groff、GNU roff 配布の一部です。以前は、この文書の内容は、
       マニュアルページ troff(1) の中で維持されていました。異なる roff システ
       ムの言語の側面を処理する部分だけが、この文書へ繰り越されました。troff
       コマンドラインオプションと警告は、いまでも troff(1) で文書化されていま
       す。

関連項目
       groff info ファイルは、info(1) 参照、1 つの文書内の groff 文書をすべて
       表示します。

       groff(1)
              groff に関連するすべての文書のリスト。

       groff(7)
              groff 言語の解説です。平易な groff のあらかじめ定義されたクエス
              ト、レジスタおよびエスケープのすべての短いが完全な参照を含んでい
              ます。コマンドラインから、これは次のように呼び出して使用します。

              shell# man 7 groff

       roff(7)
              さらなる歴史上の文書を指し示すポインタを含む roff システムの概観
              です。

       [CSTR #54]
              1992年に Brian Kernighan の修正が行なわれた 1976年の J. F.
              Osanna による Nroff/Troff User's Manual。古典的な troff 文書は、
              <http://cm.bell-labs.com/cm/cs/cstr/54.ps.gz> にあります。



Groff Version 1.19.2           4 September 2005                  GROFF_DIFF(7)

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