FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.4-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.3-RELEASE-K, 14.0-RELEASE-K から 14.1-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
セクション:
Table of Contents
名称 | 書式 | 解説 | オプション | GROFF の使用法 | 環境変数 | 関連ファイル | 使用例 | バグ | 入手性 | 作者 | 関連項目
GROFF(1)                                                              GROFF(1)



名称
       groff - groff ドキュメントフォーマットシステムのフロントエンド

書式
       groff [-abcegilpstzCEGNRSUVXZ] [-d cs] [-f fam] [-F dir] [-I dir]
             [-L arg] [-m name] [-M dir] [-n num] [-o list] [-P arg] [-r cn]
             [-T dev] [-w name] [-W name] [file ...]
       groff -h | --help
       groff -v | --version [option ...]

       コマンドラインは、GNU の慣習にしたがって解析されます。コマンドラインオ
       プションとその引数との間の空白は、省略可能です。オプションは、1 つの -
       (マイナス符号) の後にまとめて記述して構いません。ファイル名として - (マ
       イナス符号) を指定した場合、標準入力を表します。

解説
       この文書は、groff ドキュメントフォーマットシステムの主要フロントエンド
       プログラムである groff プログラムについて記述してあります。groff プログ
       ラムとマクロスイートは、フリーソフトウェアコレクション GNU <http://
       www.gnu.org> に含まれる、roff(7) システムの実装です。groff システムは、
       古典的な roff の持つすべての特徴を持ち、さらに多くの拡張が追加されてい
       ます。

       groff プログラムによって、groff システム全体をコマンドラインオプション
       で制御することができます。これは、(パイプのみを使用していた) 古典的なも
       のに比べ、とても単純化したものとなっています。

オプション
       grofftroff へのラッパプログラムなので、両方のプログラムはオプション
       の集合を共有します。しかし groff プログラムには、いくつかネイティブオプ
       ションが追加されており、またいくつかの troff オプションには新しい意味が
       与えられています。また逆に、troff オプションのすべてが groff へ与えられ
       るわけではありません、

   ネイティブ groff オプション
       以下のオプションは、troff には存在しないか、groff によって異なった解釈
       をされるものです。

       -e     eqn を使って前処理を行います。

       -g     grn を使って前処理を行います。

       -G     grap を使って前処理を行います。

       -h --help
              ヘルプメッセージを表示します。

       -I dir このオプションは、(コマンドラインと .psbb.so リクエストと
              \X'ps: import'\X'ps: file' エスケーブで指定される両方の)
              ファイルを検索するためのディレクトリを指定するために使用されま
              す。カレントディレクトリは常に最初に検索されます。このオプション
              は 2 つ以上指定できます。ディレクトリは、指定された順序で検索さ
              れます。絶対パスを使用して指定されたファイルでは、ディレクトリ検
              索を実行しません。このオプションは -s オプションを暗黙的に指定し
              ます。

       -l     印刷のために、出力をスプーラプログラムに送ります。これに使われる
              コマンドは、デバイス記述ファイルの print コマンドによって指定さ
              れます。デバイス記述ファイルについては、groff_font(5) を参照して
              ください。このコマンドが存在しない場合、デフォルトで出力は
              lpr(1) プログラムへパイプされます。オプション -L-X を参照し
              てください。

       -L arg arg をスプーラプログラムへ渡します。複数の引数は、それぞれ別の
              -L オプションで渡す必要があります。groff は、引数をスプーラプロ
              グラムに渡す際に、arg の前に - (マイナス符号) をつけたりしないこ
              とに注意してください。

       -N     eqn の区切り文字間に改行が入ることを禁止します。これは eqn-N
              オプションと同様です。

       -p     pic を使って前処理を行います。

       -P -option
       -P -option -P arg
              後処理プログラムへ -option もしくは -option arg を渡します。オプ
              ションには、必要なマイナス符号 `-' や `--' を前につけて指定しな
              ければなりません。というのも、groff は、いかなるダッシュも前につ
              けて後処理プログラムに渡したりしないからです。例えば、gxditview
              後処理プログラムにタイトルを渡す場合、シェルコマンド

              sh# groff -X -P -title -P 'groff it' foo

              は、次と同等です。

              sh# groff -X -Z foo | gxditview -title 'groff it' -

       -R     refer を使って前処理を行います。refer に引数を渡す仕組みは提供さ
              れていません。というのも、ほとんどの refer オプションには、文書
              中で指定できる等価な言語要素があるからです。詳細は refer(1) を参
              照してください。

       -s     soelim を使って前処理を行います。

       -S     より安全なモード。-S オプションを pic に渡し、次の troff リクエ
              ストを無効化します: .open, .opena, .pso, .sy, .pi。セキュリティ
              上の理由から、安全なモードはデフォルトで有効です。

       -t     tbl を使って前処理を行います。

       -T dev 出力デバイスを dev に設定します。このデバイスに、troff は、中間
              出力を生成します。groff_out(5) を参照してください。次に、groff
              は、troff の中間出力を最終的な形式に変換するために後処理を呼び出
              します。groff の実デバイスは次の通りです。

                     dvi    TeX DVI フォーマット (後処理プログラムは grodvi で
                            す)。

                     html   HTML 出力 (前処理プログラムは soelimpre-
                            grohtml で、後処理プログラムは post-grohtml で
                            す)。

                     lbp    Canon CAPSL プリンタ (LBP-4 と LBP-8 のシリーズの
                            レーザプリンタ。後処理プログラムは grolbp です)。

                     lj4    HP LaserJet4 互換 (または他の PCL5 互換) プリンタ
                            (後処理プログラムは grolj4 です)。

                     ps     PostScript 出力 (後処理プログラムは grops です)。

              下記の TTY 出力デバイス (後処理プログラムは常に grotty です) に
              対しては、-T が出力エンコードを選択します:

                     ascii  7 ビット ASCII。

                     cp1047 EBCDIC ホスト用の Latin-1 文字集合。

                     latin1 ISO 8859-1。

                     utf8   UTF-8 エンコードの Unicode 文字集合。

              下記の引数は gxditview を `後処理プログラム' として選択します
              (これはどちらかというと閲覧プログラムですが):

                     X75    75dpi 解像度の 10pt 文書ベースフォント。

                     X75-12 75dpi 解像度の 12pt 文書ベースフォント。

                     X100   100dpi 解像度の 10pt 文書ベースフォント。

                     X100-12
                            100dpi 解像度の 12pt 文書ベースフォント。

              デフォルトのデバイスは ps です。

       -U     安全でないモード。(古い) 安全でない動作に戻します。-S オプション
              を参照してください。

       -v --version
              groff と、groff から起動されるすべてのプログラムのバージョン情報
              を出力します。つまり、指定されたコマンドラインは通常どおりに解析
              され、すべてのサブプログラムに -v を渡します。

       -V     (ラッパプログラムとして) groff によって実行されるパイプラインを
              標準出力に出力しますが、それは実行されません。2 度以上を与えるな
              ら、コマンドは、標準エラーに印刷 (表示) して実行します。

       -X     通常の後処理プログラムの代りに、gxditview を起動して文書をプレ
              ビューします。オプション -l-L で指定されたプリンタスプーラの
              動作は、gxditview(1)-printCommand オプションへの引数によって
              gxditview(1) へと渡されます。これによって、デフォルトの Print ア
              クションと対応するメニューエントリとが、その値へと設定されます。
              -X は、-Tps, -TX75, -TX75-12, -TX100, -TX100-12 が指定された時の
              み、よい結果を生成します。-Tps の出力をプレビューする時のデフォ
              ルト解像度は 75dpi です。これは、-resolution オプションを
              gxditview に渡すことで変更可能です。例えば以下のようにします。

              sh# groff -X -P-resolution -P100 -man foo.1

       -z     troff からの出力を捨てます。エラーメッセージのみが表示されます。

       -Z     標準出力に groff 中間出力を印刷 (出力) します。groff_out(5) を参
              照してください。通常、groff は自動的に後処理をを呼び出します。こ
              のオプションにより、デバイスのための troff の出力、いわゆる中間
              出力は後処理なしで出力されます。

   透過オプション
       以下のオプションは、groff から引き続いて呼ばれるフォーマットプログラム
       troff へと、透過的に引き継がれます。これらのオプションの詳しいことは、
       troff(1) で説明されています。

       -a     ASCII 文字のみの近似的な出力を行います。

       -b     エラーや警告をバックトレースします。

       -c     カラー出力を無効にします。より詳しい情報については、grotty(1) マ
              ニュアルページを調べてください。

       -C     互換モードを有効にします。

       -d cs
       -d name=s
              文字列を定義します。

       -E     troff のエラーメッセージを無効にします。

       -f fam デフォルトのフォントファミリを設定します。

       -F dir フォントファイルと DESC ファイルへのパスを設定します。

       -i     指定された入力ファイルの後に、標準入力を処理します。

       -m name
              マクロファイル name.tmac (もしくは tmac.name) を取り込みます。
              groff_tmac(5) も参照してください。

       -M dir マクロファイルへのパスです。

       -n num 最初のページを num とします。

       -o list
              list 中のページのみ出力します。

       -r cn
       -r name=n
              数値レジスタを設定します。

       -w name
              警告 name を有効にします。

       -W name
              警告 name を無効にします。

GROFF の使用法
       groff システムは、古典的な roff のインフラストラクチャを実装していま
       す。一般的に roff システムがどのように動作しているかを調べるには、
       roff(7) を参照してください。groff システムにはフロントエンドプログラム
       が備わっているために、groff の使用は、古典的な roff に比べてとても容易
       となっています。この節では、groff システムの構成部分について概観しま
       す。これは、groff に特化した機能とともに roff(7) を補完するものです。こ
       の節は、groff システムまわりの文書へのガイドと見ることもできます。

   ペーパサイズ
       入力を書式設定 (フォーマット) するために troff によって使用される仮想の
       ペーバサイズは、リクエスト .po, .pl.ll で全体的に制御されます。便利
       なインタフェースを提供する `papersize' マクロパッケージについては
       groff_tmac(5) を参照してください。

       用紙の実際の寸法である、物理的なペーパサイズは、コマンドラインオプショ
       ンの -p-lgrops のような出力デバイスによって制御されます。より詳
       しい情報については groff_font(5) と出力デバイスのマニュアルページを参照
       してください。groff は、オプションを出力デバイスに渡すためにコマンドラ
       インオプション -P を使用します。例えば、次は PS デバイスに対して横方向
       で A4 紙を選択します:

              groff -Tps -P-pa4 -P-l ...

   フロントエンド
       groff プログラムは、troff(1) プログラムを包むラッパです。これによって、
       コマンドラインオプションからプリプロセッサを指定することができ、また指
       定されたデバイスに適した後処理プログラムを自動的に実行することができま
       す。このようにすることで、たまに長々となる古典的な roff(7) のパイプ機構
       を避けることができます。

       grog(1) プログラムは、ファイルをフォーマットするための適切な groff のコ
       マンドラインを推測するのに使われます。

       groffer(1) プログラムは、groff ファイルやマニュアルページ用のオールラウ
       ンドのビューアです。

   プリプロセッサ
       groff のプリプロセッサは、古典的なプリプロセッサに適度な拡張を施して再
       実装したものです。groff パッケージで配布されているプリプロセッサは以下
       です:

       eqn(1) は、数学の式用。

       grn(1) は、gremlin(1) 図の取り込み用。

       pic(1) は、作図用。

       refer(1)
              は、参考文献目録用。

       soelim(1)
              は、標準位置からのマクロファイル取り込み用。

       tbl(1) は、表作成用。

       これらの他にも、いくつかの内部的なプリプロセッサがあり、いくつかのデバ
       イスに対して自動的に実行されます。これらは、ユーザからは認識できませ
       ん。

   マクロパッケージ
       オプション -m によって、マクロパッケージを取り込めます。groff システム
       では、古典的なすべてのマクロパッケージを互換性を保った形で拡張して実装
       し、さらにいくつかの独自のパッケージを追加しています。実際には、以下の
       マクロパッケージが groff に付属しています:

       man    伝統的なマニュアルページ形式。groff_man(7) を参照してください。
              これは、コマンドラインから -man もしくは -m man のように指定でき
              ます。

       mandoc マニュアルページ用の一般的なパッケージです。文書に man 形式か
              mdoc 形式が使用されているかどうかは自動的に見分けられ、対応する
              マクロパッケージに分岐します。これは、コマンドラインから -mandoc
              もしくは -m mandoc のように指定できます。

       mdoc   BSD スタイルのマニュアルページ形式です。groff_mdoc(7) を参照して
              ください。これは、コマンドラインから -mdoc もしくは -m mdoc のよ
              うに指定できます。

       me     古典的な me 文書形式です。groff_me(7) を参照してください。これ
              は、コマンドラインから -me もしくは -m me のように指定できます。

       mm     古典的な mm 文書形式です。groff_mm(7) を参照してください。これ
              は、コマンドラインから -mm もしくは -m mm のように指定できます。

       ms     古典的な ms 文書形式です。groff_ms(7) を参照してください。これ
              は、コマンドラインから -ms もしくは -m ms のように指定できます。

       www    任意の groff 文書に含めるための HTML に似たマクロです。
              groff_www(7) を参照してください。

       マクロファイルの命名やそれらの場所についての詳細は、groff_tmac(5) に書
       かれています。また、このマニュアルページには、ここで記述されなかった他
       のいくつかのマイナな補助的マクロパッケージも文書化しています。

   プログラミング言語
       すべての roff プログラミング言語に共通する一般的な概念は、roff(7) に記
       述があります。

       古典的な troff 言語に対する groff 拡張については、groff_diff(7) に文書
       化されています。

       groff 言語の全体は、(未だ不完全ですが) groff info ファイルに記述されて
       います。簡潔な (しかし完全な) リファレンスは、groff(7) に書かれていま
       す。

   フォーマッタ
       groff システムに含まれている中心的な roff フォーマッタは、troff(1) で
       す。これは、古典的な troff と nroff の両方の特徴に加え、groff 拡張も備
       えています。コマンドラインオプション -C によって、古典的な roff をでき
       るだけエミュレートしようとする互換モードに、troff を切り替えることがで
       きます。

       古典的な nroff の動作をエミュレートするシェルスクリプト nroff(1) もあり
       ます。これは、現在のロケールにしたがって、自動的に適切な出力エンコー
       ディングを選択しようと試みます。

       フォーマッタプログラムは、中間出力を生成します。groff_out(7) を参照して
       ください。

   デバイス
       roff では、出力ターゲットをデバイスと呼びます。デバイスは、プリンタのよ
       うなハードウェアの一部であることもあれば、ソフトウェアのファイル形式で
       あることもあります。デバイスはオプション -T で指定します。groff のデバ
       イスは以下の通りです:

       ascii  ascii(7) 文字集合を用いたテキスト出力。

       cp1047 EBCDIC コードページの IBM cp1047 を用いたテキスト出力 (例えば
              OS/390 Unix)。

       dvi    TeX の DVI 形式。

       html   HTML 出力。

       latin1 ISO Latin-1 (ISO 8859-1) 文字集合を用いたテキスト出力。
              iso_8859_1(7) を参照してください。

       koi8-r ロシア語の KOI8-R 文字集合を用いたテキスト出力。

       lbp    Canon CAPSL プリンタ用出力 (LBP-4 と LBP-8 シリーズのレーザプリ
              ンタ)。

       lj4    HP LaserJet4 互換 (または他の PCL5 互換) プリンタ。

       ps     PostScript 出力。プリンタや gv(1) のようなプレビュアに適していま
              す。

       utf8   UTF-8 エンコードした Unicode (ISO 10646) 文字集合を用いたテキス
              ト出力。unicode(7) を参照してください。

       X75    xditview(1x) や gxditview(1) のようなプレビュアに適した、75dpi
              の X Window System 出力。12pt 文書のベースフォント用は X75-12 で
              す。

       X100   xditview(1x) や gxditview(1) のようなプレビュアに適した、100dpi
              の X Window System 出力。12pt 文書のベースフォント用は X100-12
              です。

       デバイスに対して使用される後処理プログラムは、デバイス記述ファイル中の
       postpro コマンドで指定されます。groff_font(5) を参照してください。これ
       は -X オプションで上書きされます。

       デフォルトのデバイスは ps です。

   後処理プログラム
       groff は 3 つのハードウェア用後処理プログラムを備えています:

       grolbp(1)
              いくつかの Canon プリンタ用。

       grolj4(1)
              HP LaserJet 4 互換と PCL5 互換プリンタ用。

       grotty(1)
              さまざまなエンコーディングのテキスト出力用。例えばテキスト指向端
              末やラインプリンタなど。

       現在では、ほとんどの印刷や描画ハードウェアはオペレーティングシステムや
       デバイスドライバ、ソフトウェアインタフェースによって扱われているため、
       通常 PostScript を受け付けます。したがって、さらに多くのハードウェアデ
       バイス用後処理プログラムに対する差し迫った要求はないでしょう。

       他の文書ファイル形式へ変換する groff ソフトウェアデバイスは以下です:

       grodvi(1)
              DVI 形式用。

       grohtml(1)
              HTML 形式用。

       grops(1)
              PostScript 用。

       多数存在するフリーの変換ツールと組み合わせることで、troff 文書を事実上
       存在するどんなデータ形式へと変換するのにも、これで十分でしょう。

   ユーティリティ
       groff まわりの以下のユーティリティが利用可能です。

       addftinfo(1)
              groff とともに使う troff のフォント記述ファイルへ情報を追加しま
              す。

       afmtodit(1)
              PostScript デバイス用のフォント記述ファイルを作成します。

       groffer(1)
              groff ファイルとマニュアルページ用の一般的なビューアプログラム。

       gxditview(1)
              groff の X ビューア。GNU 版の xditview です。

       hpftodit(1)
              lj4 デバイス用のフォント記述ファイルを作成します。

       indxbib(1)
              文献目録データベースの逆引きインデックスを作成します。

       lkbib(1)
              文献目録データベースを検索します。

       lookbib(1)
              文献目録データベースを対話的に検索します。

       pfbtops(1)
              .pfb 形式の PostScript フォントを ASCII 形式に変換します。

       tfmtodit(1)
              TeX DVI デバイス用のフォント記述ファイルを作成します。

       xditview(1x)
              X window と一緒に配布されている roff ビューア。

環境変数
       通常、以下の環境変数におけるパスの区切り文字はコロンですが、これはオペ
       レーティングシステムに依存して変わります。例えば、DOS や Windows では代
       わりにセミコロンを使用します。

       GROFF_BIN_PATH
              この検索パスは $PATH の前に置かれ、groff が起動するコマンドのた
              めに使用されます。これが設定されていない場合、groff のバイナリが
              インストールされたディレクトリが PATH の前に追加されます。

       GROFF_COMMAND_PREFIX
              同時に別の roff の実装を実行する必要のある場合に備えて、groff に
              は、実行時に名前の衝突を引き起こす可能性のあるプログラムのほとん
              どにプレフィックスをつける機能が備わっています (デフォルトではつ
              きません)。歴史的にこのプレフィックスは文字 g でしたが、これはな
              んでも構いません。例えば、gtroffgrofftroff を表してお
              り、gtbltblgroff 版です。GROFF_COMMAND_PREFIX を異なる値
              に設定することで、別にインストールした roff を指定することができ
              ます。もっと正確に言うと、プレフィックス xxx が設定された場合、
              ラッパプログラムである grofftroff の代わりに xxxtroff を内部
              的に呼び出します。これは以下のプリプロセッサにも適用されます:
              eqn, grn, pic, refer, tbl, soelim。そして次のユーティリティにも
              適用されます: indxbib および lookbib。この機能は、上にあげたもの
              以外のプログラムには適用されません (特に groff 自身にも)。という
              のも、それらは groff パッケージ独自のものだからです。

       GROFF_FONT_PATH
              デフォルトのリストに加えて、devname ディレクトリを検索するための
              ディレクトリのリストです。詳細は troff(1)groff_font(5) を参
              照してください。

       GROFF_TMAC_PATH
              デフォルトのリストに加えて、マクロファイルを検索するためのディレ
              クトリのリストです。詳細は troff(1)groff_tmac(5) を参照して
              ください。

       GROFF_TMPDIR
              一時的なファイルが作成されるディレクトリです。これが設定されてお
              らず、代わりに環境変数 TMPDIR が設定されていた場合は、一時ファイ
              ルはディレクトリ $TMPDIR に作成されます。また、MS-DOS と
              Windows 32 プラットフォームでは、環境変数 TMPTEMP は、
              GROFF_TMPDIRTMPDIR の後に、(その順序で) 検索されます。それ以
              外の場合、一時ファイルは /tmp に作成されます。refer(1),
              groffer(1), grohtml(1), grops(1) コマンドが一時ファイルを使用し
              ます。

       GROFF_TYPESETTER
              デフォルトのデバイスをあらかじめ設定します。これが設定されていな
              い場合は、デフォルトで ps デバイスが使用されます。このデバイス名
              は、オプション -T で上書きされます。

関連ファイル
       groff が、自身のデータファイルをインストールするディレクトリはいくつか
       あります。異なるオペレーティングシステムには、異なるインストールの慣習
       があるため、それらの位置はまったく固定されていません。しかしそれらの機
       能は明確に定義されており、すべてのシステムで一致しています。

   groff マクロディレクトリ
       ここにはマクロパッケージに関するすべての情報が含まれています。
       groff_tmac(5) に書かれているとおり、それらのファイルのために 1 つ以上の
       ディレクトリが検索されることに注意してください。この文書に対応してイン
       ストールされた groff では、これは /usr/share/tmac です。groff マクロ
       ディレクトリに含まれる以下のファイルには、特別な意味があります:

       troffrc
              troff の初期化ファイル。これは、マクロセットや何の入力も読まない
              うちに troff によって解釈されます。

       troffrc-end
              最後の troff 起動ファイルです。これは、すべてのマクロセットが読
              み込まれてから解析されます。

       name.tmac
       tmac.name
              マクロパッケージ name 用のマクロファイルです。

   groff フォントディレクトリ
       ここには出力デバイスに関するすべての情報が含まれています。それらのファ
       イルのために、1 つ以上のディレクトリが検索されることに注意してくださ
       い。troff(1) を参照のこと。この文書に対応してインストールされた groff
       では、これは /usr/share/groff_font です。groff フォントディレクトリに含
       まれる以下のファイルには、特別な意味があります:

       devname/DESC
              デバイス name 用のデバイス記述ファイルです。groff_font(5) を参照
              してください。

       devname/F
              デバイス name のフォント F 用のフォントファイルです。

使用例
       以下の例は、troff を包むラッパである groff プログラムの能力を説明するも
       のです。

       プリプロセッサ tblpic を用い、me マクロセットを使って roff ファイル
       を処理するには、古典的な troff では以下のように呼び出さねばなりませんで
       した。

       sh# pic foo.me | tbl | troff -me -Tlatin1 | grotty

       groff を使うと、このパイプを以下のような等価なコマンドへと短くすること
       ができます。

       sh# groff -p -t -me -T latin1 foo.me

       これを呼び出すさらに簡単な方法は、grog(1) を用いてプリプロセッサとマク
       ロオプションを推測し、生成されたコマンドを実行することです (バック
       クォートを使用して、シェルコマンド置換を指定します)。

       sh# `grog -Tlatin1 foo.me`

       最も単純な方法は、以下を呼び出して自動化された方法で内容を見ることで
       す。

       sh# groffer foo.me

バグ
       EBCDIC ホスト (例えば OS/390 Unix) 上では、出力デバイス asciilatin1
       は利用できません。同様に、EBCDIC コードページ cp1047 用の出力は、ASCII
       ベースのオペレーティングシステムでは利用できません。

       バグレポートは、bug-groff@gnu.org までお願いします。レポートの際にはバ
       グを再現できる完全な例題を添付し、あなたの利用している groff のバージョ
       ンを添えて下さい。

入手性
       groff の入手方法や関連情報は、GNU website <http://www.gnu.org/software/
       groff> から入手できます。もっとも最近リリースされたバージョンの groff
       は、groff development site <ftp://ftp.ffii.org/pub/groff/devel/groff
       current.tar.gz> から anonymous ftp で入手できます。

       3 つの groff メーリングリストが利用できます:

       bug-groff@gnu.org
              は、バグレポート用です。

       groff@gnu.org
              は、groff に関する一般的な議論用です。

       groff-commit@ffii.org
              は、CVS リポジトリへのコミットログを流す、投稿不可のメーリングリ
              ストです。

       CVS でのアクセスやそれ以上の詳細は、groff のソースパッケージのトップ
       ディレクトリにある README ファイルに書かれています。

       grap プリプロセッサのフリーの実装があります。これは Ted Faber
       <faber@lunabase.org> によって書かれました。実際のバージョンは grap
       website <http://www.lunabase.org/~faber/Vault/software/grap/> にありま
       す。これは、groff でサポートされている唯一の grap です。

作者
       Copyright (C) 1989, 2002, 2003, 2004, 2005 Free Software Foundation,
       Inc.

       この文書は、FDL (GNU Free Documentation License) バージョン 1.1 かそれ
       以降のものに基づいて配布されています。あなたは、システム上に FDL のコ
       ピーを受け取っているはずですが、これは GNU copyleft site <http://
       www.gnu.org/copyleft/fdl.html> からもオンラインで入手可能です。

       この文書は、James Clark <jjc@jclark.com> によって書かれたオリジナルの
       groff のマニュアルページに基づいています。これは、Bernd Warken によって
       書き直され、書き足され、FDL ライセンスに変更されました。これは、Werner
       Lemberg <wl@gnu.org> によって保守されています。

       groff は、GNU のフリーソフトウェアプロジェクトです。groff パッケージ全
       体は、GNU のコピーレフトライセンスによって保護されています。ソフトウェ
       アのファイルは GNU General Public License (GPL) の下で配布されており、
       ほとんどの文書ファイルには GNU Free Documentation License (FDL) が使用
       されています。

関連項目
       groff info ファイルには、1 つの文書内に groff システムのすべての情報が
       含まれています。このすべての面にわたる詳細な説明書の下には、例題や背景
       に関する情報が提供されています。これを読むには、info(1) を参照してくだ
       さい。

       複雑な構成をしているため、groff システムにはたくさんのマニュアルページ
       があります。これらは man(1)groffer(1) で読むことができます。

       手引きや歴史、そしてさらなる読み物:
              roff(7)

       groff ファイル用ビューア:
              groffer(1), gxditview(1), xditview(1x)

       フォーマッタ用ラッパプログラム:
              groff(1), grog(1)

       roff プリプロセッサ:
              eqn(1), grn(1), pic(1), refer(1), soelim(1), tbl(1), grap(1)

       groff 拡張を含む roff 言語:
              groff(7), groff_char(7), groff_diff(7), groff_font(5)

       roff フォーマッタプログラム:
              nroff(1), troff(1), ditroff(7)

       中間出力
              言語: groff_out(7)

       出力デバイス用後処理プログラム:
              grodvi(1), grohtml(1), grolbp(1), grolj4(1), lj4_font(5),
              grops(1), grotty(1)

       groff のマクロパッケージとマクロに特化したユーティリティ:
              groff_tmac(5), groff_man(7), groff_mdoc(7), groff_me(7),
              groff_mm(7), groff_mmse(7), groff_mom(7), groff_ms(7),
              groff_www(7), groff_trace(7), mmroff(7)

       利用可能なユーティリティ:
              addftinfo(1), afmtodit(1), eqn2graph(1), grap2graph(1),
              groffer(1), gxditview(1), hpftodit(1), indxbib(1), lookbib(1),
              pfbtops(1), pic2graph(1), tfmtodit(1)



Groff Version 1.19.2           4 September 2005                       GROFF(1)

Table of Contents

FreeBSD マニュアル検索