FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.4-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.3-RELEASE-K, 14.0-RELEASE-K から 14.1-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
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名称 | 書式 | 解説 | 定義 | WORLD を構築する | KERNEL を構築する | 関連項目 | 規格 | 歴史 | 作者
FDT(4)             FreeBSD カーネルインタフェースマニュアル             FDT(4)

名称
     fdt -- フラット化されたデバイスツリー (Flattened Device Tree) のサポート

書式
     options FDT
     makeoptions FDT_DTS_FILE=<board name>.dts
     options FDT_DTB_STATIC

解説
     フラット化されたデバイスツリー (Flattened Device Tree) は、均一で移植性が
     ある方法で、プローブまたは自体で列挙することができない、コンピュータの
     ハードウェアのリソースを説明するためのメカニズムです。この技術の主要な消
     費者は、多くの設計が同様のチップに基づいていますが、異なったピンの割り当
     て、メモリレイアウト、アドレスバインディング、割り込み経路制御と他のリ
     ソースがある、組み込みシステムです。

     実行時に自分で発見することができない設定データは、外部ソースから提供され
     なければなりません。フラット化デバイスツリーの概念は、そのような問題を解
     決するためのプラットフォームとアーキテクチャに独立しているアプローチで
     す。アイデアは、Open Firmware IEEE 1275 デバイスツリー概念から継承され、
     組み込み産業によってうまく採用されました。スキームは、次の方法で動作しま
     す:

     •   ハードウェアプラットフォームリソースは、すべての自己列挙情報が集めら
         れないところで、人間に読み込み可能なテキストソース形式で手動で説明さ
         れます。

     •   このソース記述は、バイナリオブジェクトに変換 (コンパイル) されます、
         すなわち、ブート時にカーネルに渡されるフラット化されデバイスツリーの
         blob (ブロブ)です。

     •   カーネル (ドライバ) は、カーネルの基本的なプラットフォームハードウェ
         アリソースに関するどんな情報も組み込む必要性を排除する、ハードウェア
         リソースの詳細とこの [外部的に供給された] blob からの依存に関して学び
         ます。

     •   原則としてフラット化されたデバイスツリーのメカニズムは、任意の特定の
         第一段階ブートローダまたはファームウェア機能に依存しません。環境のた
         めの唯一の総合的な要件は、完全なデバイスツリーの記述をカーネルに提供
         することです。

     fdt 層によって、カーネルの任意のプラットフォームコードは、より簡単なポー
     ティングとメインテナンスを先導する (ハードコードされた設定アプローチを排
     除し、データ駆動され、拡張可能なコードを実行する) 組み込みアプリケーショ
     ンに利益をもたらす、統一された起源からハードウェアリソースの情報を検索す
     ることができます。

定義
     Device tree source (DTS)
                   デバイスツリーのソースは、特定の階層構造 (ツリー) がある、
                   人間に読み込み可能な形式でコンピュータシステムのハードウェ
                   アリソースを記述するテキストファイルです。FreeBSD ソースリ
                   ポジトリの DTS ファイルのためのデフォルト位置は、
                   sys/boot/fdt/dts ディレクトリです。

     Device tree blob (DTB)
                   テキスト形式のデバイスツリーの記述 (DTS ファイル) は、最初
                   にバイナリオブジェクト (デバイスツリー blob)、すなわち、DTB
                   は、その内容の構文解析と処理のために最終的な消費者 (通常
                   カーネル) に引き渡される、に変換 (コンパイル) されます、

     Device tree compiler (DTC)
                   ユーティリティプログラムは、デバイスツリー (DTS) のテキスト
                   形式の記述をバイナリオブジェクト (DTB) に変換 (コンパイル)
                   するホスト上で実行されます。

     Device tree bindings
                   デバイスツリーのテキスト形式の記述とバイナリオブジェクトが
                   ハードウェア設定情報を伝達するメディアですが、実際の意味と
                   内容の解釈は、デバイスツリーの結合によって定義されます。そ
                   れらは、デバイスツリーの特定のノードの定義 (エンコード) と
                   それらのプロパティ、許容値、範囲などを記述する特定のコンベ
                   ンションです。そのような参照のコンベンションは、古い Open
                   Firmware 結合によって供給され、さらに ePAPR 仕様によって補
                   足されます。

WORLD を構築する
     システムが fdt をサポートするためには、FreeBSD world は、src.conf(5) また
     は -D と共に定義されたコマンドラインを通して供給された knob を構築する
     WITH_FDT を付けて構築されることが必要です。

     これは、ユーザ空間 dtc コンパイラを作成し、loader(8)fdt サポートを有
     効にします。

KERNEL を構築する
     FreeBSD カーネルレベルで fdt サポートを管理するために 2 〜 3 のオプション
     があります。

     options FDT   カーネルで fdt サポートを有効にするためのプライマリオプショ
                   ン。fdt カーネルサポートのすべての低レベルとインフラストラ
                   クチャ部分をカバーします。カーネルサポートの主なものは、ヘ
                   ルパルーチンとライブラリと同様に、fdtbus(4)simplebus(4)
                   ドライバです。

     makeoptions FDT_DTS_FILE=<board name>.dts
                   与えられたカーネルのための優先 (デフォルト) デバイスツリー
                   のソース (DTS) ファイルを指定します。指示された DTS ファイ
                   ルは、カーネル自体を構築とともにバイナリ形式に変換 (コンパ
                   イル) されます。DTS ファイル名は、DTS ソースのデフォルト位
                   置に相対的です、すなわち、sys/boot/fdt/dts です。この
                   makeoption は、FDT_DTB_STATIC も定義されないなら、強制的で
                   はありません (下記参照)。

     options FDT_DTB_STATIC
                   通常、デバイスツリーの blob (DTB) は、カーネルから物理的に
                   分離されたスタンドアロンファイルですが、このオプションに
                   よって、カーネルイメージに DTB ファイルを静的に組み込みま
                   す。これが指定されるとき、FDT_DTS_FILE makeoption は、(カー
                   ネルイメージに組み込まれた順序で指定された DTS ファイルであ
                   る必要があるように) 強制的になることに注意してください。

関連項目
     fdtbus(4), openfirm(4), simplebus(4)

規格
     IEEE Std 1275: ブート (初期設定) のファームウェアのための IEEE 標準: Core
     Requirements と Practices (Open Firmware。)

     Embedded Power Architecture Platform Requirements (ePAPR) のための
     Power.org Standard。

歴史
     fdt のサポートは、FreeBSD 9.0 ではじめて登場しました。

作者
     fdt のサポートは、FreeBSD Foundation のスポンサーシップ下で Semihalf に
     よって開発されました。このマニュアルページは、Rafal Jaworowski によって書
     かれました。

FreeBSD 11.4                     July 12, 2010                    FreeBSD 11.4

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