FreeBSD 日本語マニュアル検索 (jman/japropos/jwhatis)


日本語 man コマンド類 (ja-man-1.1j_5) と日本語 man ドキュメント (ja-man-doc-5.4 (5.4-RELEASE 用) など) をインストールすると、以下のような man コマンド閲覧、キーワード検索が コンソールからできるようになります。

4.11-RELEASE-K, 5.4-RELEASE-K, 5.5-RELEASE-K, 6.0-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K, 12.1-RELEASE-K は、 プライベート版 (小金丸が編集してまとめたもの) ですが、 より多くの翻訳したファイルが含まれています。 (5.4-RELEASE-K から 6.4-RELEASE-K, 7.0-RELEASE-K から 7.4-RELEASE-K, 8.0-RELEASE-K から 8.4-RELEASE-K, 9.0-RELEASE-K から 9.3-RELEASE-K, 10.0-RELEASE-K から 10.3-RELEASE-K, 11.0-RELEASE-K から 11.4-RELEASE-K, 12.0-RELEASE-K から 12.4-RELEASE-K, 13.0-RELEASE-K から 13.3-RELEASE-K, 14.0-RELEASE-K から 14.1-RELEASE-K は、全翻訳済み)

13.3-STABLE-K, 15.0-CURRENT-K は現在、作成中で日々更新されています。



検索コマンド: man apropos whatis
コマンド/キーワード:
日本語マニュアル RELEASE :
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名称 | 書式 | 解説 | 関連項目 | 作者
ACL(9)                 FreeBSD カーネル開発者マニュアル                 ACL(9)

名称
     acl -- 仮想ファイルシステムアクセス制御リスト

書式
     #include <sys/param.h>
     #include <sys/vnode.h>
     #include <sys/acl.h>

     カーネル設定ファイル中に:
     options UFS_ACL

解説
     アクセス制御リスト、すなわち ACL は、ファイルとディレクトリを表わす vnode
     のための権限のきめの細かい仕様を許可します。しかしながら、異なる ACL のセ
     マンティクスを備えた多数のファイルシステムがあるように、vnode インタ
     フェースは、詳細を実装するために基本的なファイルシステムに依存している、
     ACL の構文のみを承知しています。基本的なファイルシステムに依存して、各
     ファイルまたはディレクトリは、それに関連している 0 個以上の ACL があり、
     次の適切な vnode ACL 呼び出しの type フィールドの使用して指定されます:
     VOP_ACLCHECK(9), VOP_GETACL(9)VOP_SETACL(9)。

     現在、各 ACL は、次のように定義され、固定サイズの acl 構造体によって、
     カーネル内に表現されます:

           struct acl {
                   unsigned int            acl_maxcnt;
                   unsigned int            acl_cnt;
                   int                     acl_spare[4];
                   struct acl_entry        acl_entry[ACL_MAX_ENTRIES];
           };

     ACL は、ACL エントリの固定サイズの配列で構成され、それぞれは、1 組のパー
     ミッション、主要な名前空間、と主要な識別子から成ります。この実装で、
     acl_maxcnt フィールドは、常に ACL_MAX_ENTRIES に設定されます。

     個々の ACL エントリは、次のメンバがある構造体である、タイプ acl_entry_t
     です。

     acl_tag_t ae_tag
         次は、ae_tag で設定される ACL タイプの定義のリストです:

               ACL_UNDEFINED_FIELD  未定義の ACL タイプ。
               ACL_USER_OBJ         実効ユーザ ID がファイルの所有者のユーザ
                                    ID と一致するプロセスのための任意のアクセ
                                    ス権。
               ACL_USER             実効ユーザ ID が ACL エントリの修飾子と一
                                    致するプロセスのための任意のアクセス権。
               ACL_GROUP_OBJ        実効グループ ID またはあらゆる追加のグルー
                                    プがファイルの所有者のグループ ID と一致す
                                    るプロセスのための任意のアクセス権。
               ACL_GROUP            実効グループ ID またはあらゆる追加のグルー
                                    プが ACL エントリの修飾子と一致するプロセ
                                    スのための任意のアクセス権。
               ACL_MASK             ファイルグループクラスのプロセスに与えるこ
                                    とができる最大の任意のアクセス権。これは、
                                    POSIX.1e ACL のためだけに有効です。
               ACL_OTHER            あらゆる他の ACL エントリによってカバーさ
                                    れないプロセスのための任意のアクセス権。こ
                                    れは、POSIX.1e ACL のためだけに有効です。
               ACL_OTHER_OBJ        ACL_OTHER と同じです。
               ACL_EVERYONE         すべてのユーザのための任意のアクセス権。こ
                                    れは、NFSv4 ACL のためだけに有効です。

         各 POSIX.1e ACL は、正確に 1 つの ACL_USER_OBJ、 1 つの ACL_GROUP_OBJ
         と 1 つの ACL_OTHER を含んでいなければなりません。ACL_USER, ACL_GROUP
         または ACL_OTHER のいずれかが存在するなら、正確に 1 つの ACL_MASK エ
         ントリが、存在するべきです。

     uid_t ae_id
         この ACL がアクセスパーミッションを記述しているユーザの ID。ACL_USER
         と ACL_GROUP 以外のエントリに関して、このフィールドは、
         ACL_UNDEFINED_ID に設定されるべきです。

     acl_perm_t ae_perm
         このフィールドは、この ACL と一致するプロセスに、どのような種類のアク
         セスが、関連するファイルへのアクセスのためにあるかを定義します。
         POSIX.1e ACL に関して、次は、有効です:

         ACL_EXECUTE            プロセスは、関連したファイルの実行ができます。

         ACL_WRITE              プロセスは、関連したファイルへの書み込みができ
                                ます。

         ACL_READ               プロセスは、関連したファイルからの読み込みがで
                                きます。

         ACL_PERM_NONE          プロセスには、関連したファイルの読み込み、書み
                                込み、または実行のパーミッションがありません。

         NFSv4 ACL に関して、次は、有効です:

         ACL_READ_DATA          プロセスは、関連するファイルから読み込みます。

         ACL_LIST_DIRECTORY     ACL_READ_DATA と同じです。

         ACL_WRITE_DATA         プロセスは、関連するファイルに書き込みます。

         ACL_ADD_FILE           ACL_ACL_WRITE_DATA と同じです。

         ACL_APPEND_DATA

         ACL_ADD_SUBDIRECTORY   ACL_APPEND_DATA と同じです。

         ACL_READ_NAMED_ATTRS   無視されます。

         ACL_WRITE_NAMED_ATTRS  無視されます。

         ACL_EXECUTE            プロセスは、関連するファイルを実行します。

         ACL_DELETE_CHILD

         ACL_READ_ATTRIBUTES

         ACL_WRITE_ATTRIBUTES

         ACL_DELETE

         ACL_READ_ACL

         ACL_WRITE_ACL

         ACL_WRITE_OWNER

         ACL_SYNCHRONIZE        無視されます。

     acl_entry_type_t ae_entry_type
         このフィールドは、NFSv4 ACL エントリのタイプを定義します。それは、
         POSIX.1e ACL で使用されません。次の値は、有効です:

         ACL_ENTRY_TYPE_ALLOW

         ACL_ENTRY_TYPE_DENY

     acl_flag_t ae_flags
         このフィールドは、NFSv4 ACL エントリの継承フラグを定義します。それ
         は、POSIX.1e ACL で使用されません。次の値は、有効です:

         ACL_ENTRY_FILE_INHERIT

         ACL_ENTRY_DIRECTORY_INHERIT

         ACL_ENTRY_NO_PROPAGATE_INHERIT

         ACL_ENTRY_INHERIT_ONLY

         ACL_ENTRY_INHERITED

         ACL_ENTRY_INHERITED フラグは、その親から継承された ACE で設定されま
         す。また、それは、プログラムで設定され、ファイルとディレクトリの両方
         で有効です。

関連項目
     acl(3), vaccess(9), vaccess_acl_nfs4(9), vaccess_acl_posix1e(9), VFS(9),
     VOP_ACLCHECK(9), VOP_GETACL(9), VOP_SETACL(9)

作者
     このマニュアルページは、Robert Watson によって書かれました。

FreeBSD 11.4                   September 4, 2015                  FreeBSD 11.4

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